ビートルズがインドの音楽から強い影響を受けていることはよく知られています。ジョージ・ハリスンはシタールの名演奏家ラヴィ・シャンカルに師事してインド古典音楽風の曲を作り、ジョン・レノンの詞や楽曲にも、インド文化から受けたインスピレーションが見え隠れしています。ロックの母国であるアメリカを除いて、ビートルズにここまで大きな影響を与えた国は、インドのほかにはないでしょう。 この講座では、ビートルズとインドとの関係を、これまであまり顧みられてこなかったインドの側から見ることで、「ビートルズがインドに与えた影響」という、見落とされがちな側面についても紹介したいと思います。 当時のインドにも、ビートルズに憧れて、自分たちの音楽を鳴らそうと奮闘した若者たちがいました。アメリカやイギリスの音楽を中心としたポピュラー音学史の本流から外れたところで、ビートルズの影響は、インドでも脈々と引き継がれています。ビートルズがインドにおよぼした影響は、じつは世界的なヒット曲を生んでおり、意外なことに、ここ日本にも影響を及ぼしているのです。 知られざる現代インドの音楽シーンを紹介し、新しい刺激的な音楽と知識に出会える旅にご案内します。(講師・記)
軽刈田 凡平:かるかった・ぼんべい ロック好きだった学生時代に訪れたインドのバイタリティと面白さに惹かれる。 2010年代以降、インドでロック、電子音楽、ヒップホップなどの音楽シーンが急速に発展していることに興味を持ち、ブログ等での紹介を始める。 これまでに、雑誌『TRANSIT』『STUDIO VOICE』『GINZA』等に寄稿。またTBSラジオ、J-WAVE、TOKYO FM等でインドの音楽を紹介している。 国立民族学博物館共同研究員。辛いものが苦手。 著書に『新しいインド音楽の世界 混沌と刺激のサウンドを求めて』(春秋社/2026年)、共著に『辺境のラッパーたち 立ち上がる声の「民族誌」』(島村一平・編/青土社/2024年)がある。 『季刊民族学』192号(千里文化財団/2025年)では、ムンバイのヒップホップシーンを取材し、撮影・執筆している。
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