この一回講座では、本年5月27日に発売された自著『宣長とベルクソン』をめぐって、お話をいたします。本書は、比較の哲学でも、文化論でもなく、互いに激しく類似し合って、ついにたったひとつの魂の運動となるに至るふたりの思想の形を描き出そうとしました。始めは輪唱のように、最後には言葉にならないひとつの強い旋律として響かせようと努めました。もちろん、この試みは、私にとって容易ではなく、長い準備の時を要しましたが、いつも測り知れない喜びを与えてくれるものでした。その喜びの理由は、どこにあり、何であったのか。本書の解説として、そのことをお話しできればと思います。 (講師・記) 【参考図書】 [『宣長とベルクソン』著:前田英樹(筑摩書房)](https://www.chikumashobo.co.jp/product/9784480843395/)
前田 英樹:批評家 1951年大阪生まれ。中央大学大学院文学研究科修了。2017年3月まで立教大学教授。主な著書に『沈黙するソシュール』(講談社学術文庫)、『定本 小林秀雄』(河出書房新社)、『セザンヌ画家のメチエ』(青土社)、『倫理という力』(講談社)、『独学の精神』(ちくま新書)、『絵画の二十世紀』(NHK出版)、『言葉と在るものの声』(青土社)、『宮本武蔵 剣と思想』(ちくま文庫)、『深さ、記号』(書肆山田)、『保田與重郎を知る』(新学社)、『日本人の信仰心』(筑摩選書)、『信徒 内村鑑三』(河出書房新社)、『民俗と民藝』『小津安二郎の喜び』(共に講談社)、批評の魂』(新潮社)、『愛読の方法』(ちくま新書)、『ベルクソン哲学の遺言』(岩波書店)、『剣の法』(筑摩書房)、『保田與重郎の文学』(新潮社)などがある。最新刊は『宣長とベルクソン』(筑摩書房)。
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