―“女方(おんながた)”は、世界でどう見られたのか。 歌舞伎俳優・中村鷹之資氏は、古典の型を確かに受け継ぎながら、国内外で活躍の場を広げる若手俳優として注目を集めています。本講座では同氏を迎え、2026年4月にフランス、イタリア、ドイツで行われたヨーロッパ巡業「MEET KABUKI -The Art of “Onnagata” Europe Tour 2026-」を通して見つめ直された「女方」の魅力についてお話しいただきます。 4月の公演では、通常は楽屋で行われる化粧や衣裳の着付けを舞台上で公開し、「女方ができるまで」という過程そのものを作品として提示。そのまま長唄舞踊『藤娘』へとつながる構成により、“男性が女性へと変身する”歌舞伎独自の芸の核心が、言葉や文化の違いを越えて観客に届けられました。 女方という存在はどのように理解され、受け止められたのか。海外という文脈の中での経験を手がかりに、女方と歌舞伎の本質的な魅力をあらためて問い直します。 聞き手は 早稲田大学教授で歌舞伎研究者の児玉竜一氏。 是非ご参加ください。
中村 鷹之資:1999年 五世中村富十郎の長男として、東京に生まれる。幼稚園より学習院に学び、学習院大学経済学部経営学科卒業。2002年4月、歌舞伎座にて中村大を名乗り父の『石橋』の文珠菩薩にて初舞台。2005年11月、『鞍馬山誉鷹』の牛若丸にて中村鷹之資を披露。2009年5月、父の主宰の矢車会にて『勧進帳』源義経、『連獅子』狂言師左近後に仔獅子の精を勤め天皇陛下(当時 皇太子殿下)のご臨席を賜る。2017年1月、父の七回忌の追善に『越後獅子』、2023年2月、十三回忌追善に『船弁慶』にて静御前・平知盛の霊を勤める。映画では山田洋次監督の『家族はつらいよ』にも出演。古典歌舞伎のみならず最近では、新作歌舞伎『刀剣乱舞』にも出演している。2025年芸術選奨文部科学大臣新人賞、2026年松尾芸能賞新人賞を受賞。
児玉 竜一:早稲田大学教授 早稲田大学および同大学院卒業。専門は歌舞伎研究と評論。独立行政法人文化財研究所東京文化財研究所芸能部に勤務、日本女子大学准教授を経て現職。早稲田大学演劇博物館館長として、展示などに携わる。歌舞伎学会会長。雑誌『演劇界』『歌舞伎 研究と批評』および朝日新聞に歌舞伎劇評を執筆。編著に、『能楽・文楽・歌舞伎』(教育芸術社)、図録『中村歌右衛門展』(早稲田大学演劇博物館)ほか。共編著に、『カブキハンドブック』(新書館)、図録『よみがえる帝国劇場展』(早稲田大学演劇博物館)、『最新版歌舞伎大事典』(柏書房)、『歌舞伎登場人物事典』(白水社)などがある。
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