### フランツ・リストゆかりの地を訪ねて<第3弾> リストはドイツ語を話し、ハンガリー語は話せませんでした。それでも自分はハンガリー人であるという意識が強く、1838年にドナウ川が氾濫したときチャリティーコンサートを開いて多額の義援金をブダペスト市に贈りました。彼は晩年になるまでハンガリーに長期滞在したことはありませんでした。 ハンガリー政府や音楽家たちの強い要請を受けてリストは1875年、ブダペストに居を構えます。現在リスト記念館になっている館の2階が彼の住まいとレッスン室でした。入り口向かい側の食堂だった部屋にはリストの激しい連打に堪えた頑丈なピアノが置かれています。右側の書斎&寝室だった部屋には珍しい家具や遺愛品が展示されています。左側の大きな部屋は応接間&レッスンルームで、ここで彼は優秀な生徒を無償で教えていました。 市内には1907年に完成した立派なリスト音楽院が、その近くのリスト広場にはピアノを激しく弾いているリスト像があります。国立歌劇場の入り口にもリスト像見られます。リストを最も身近に感じられるのがブダペストです。(講師・記) *2026年1月期開講。1年全4講のシリーズ講座です。
沖島 博美:おきしま・ひろみ 旅行作家 書籍や雑誌その他でドイツ語圏を中心に民俗、歴史、文化を紹介し続けている。主な著書は『皇妃エリザベートを巡る旅』、『ウィーンのカフェハウス』、『ドイツ・クリスマスマーケット案内』以上河出書房新社、『ウィーン』、『ザルツブルク』、『ベルリン/ドレスデン』、『ハンガリー』以上日経BP社、『ベルリンと北ドイツ』, 『ハプスブルク帝国』以上Gakken地球の歩き方、など多数。
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