天智天皇の崩御後、直ちに即位したのは天智の弟・大海人皇子(天武天皇)ではなく天智の子の大友皇子でした。この説を世に広めたのは江戸時代の水戸徳川家が編纂した歴史書『大日本史』でした。これをより実証的に明らかにしようとしたのが江戸後期の国学者、伴信友の著わした『長等の山風』でした。本当に大友皇子に王位継承権はあったのでしょうか。講座では最新の研究と照らし合わせながら『長等の山風』を仔細に読み解き、大友皇子をめぐる諸問題について理解を深めます。今回は『長等の山風』の付録の「壬申紀証註」にも目を配りたいと思います。(講師・記) ※2025年10月開講
遠山 美都男:とおやま・みつお 学習院大学講師 1957年東京都生まれ。81年学習院大学文学部史学科卒業。同大学院入学、学習院大学文学部助手を経て、現在、同非常勤講師。97年、学習院大学より博士(史学)の学位を授与される。著書に『壬申の乱』『新版 大化改新』(以上、中公新書)、『白村江』『天皇と日本の起源』『天智と持統』(以上、講談社現代新書)、『古代日本の女帝とキサキ』『天武天皇の企て』(以上、角川学芸出版)、『古代の皇位継承』『敗者の日本史 大化改新と蘇我氏』(以上、吉川弘文館)、『蘇我氏四代』(ミネルヴァ書房)、『天平の三皇女』(河出文庫)など多数。
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