本講座は、日本のポップスの源流と発展を、「三木トリロー→大森昭男→大滝詠一」というユニークな系譜から読み解く対談企画です。 戦後のラジオ文化とユーモア、そして音楽が交差する現場から生まれた表現は、いかにして後のポップスへと受け継がれていったのでしょうか。三木トリローの軽妙な音楽世界と創作精神を起点に、その門下から広告音楽・メディアの最前線で活躍した大森昭男の仕事へ、さらにその感覚がどのように大滝詠一のポップスへと結実していったのかをたどります。 西武やPARCOを中心に広がった1970〜80年代のサブカルチャーを背景に、大森昭男の仕事を軸に据えながら、音楽・コピー・都市文化の関係性を考察します。伊藤アキラとの協働による「サイダー」シリーズや、伝説の杉山登志による資生堂CMなど、広告と音楽が融合し名作が生みだされた時代。実際に楽曲を鑑賞しながら、その系譜を体感的に理解していきます。 語り手に牧村憲一さん、聞き手に鈴木惣一朗さんを迎え、実体験に裏打ちされたエピソードを交えながら、ニッポン・ポップスのもう一つの歴史を立体的に浮かび上がらせます。 音楽ファンのみならず、広告や都市文化に関心のある方も是非ご参加ください。
牧村 憲一:まきむら・けんいち 1970年の全日本フォークジャンボリーをきっかけに、音楽の仕事を開始。吉田拓郎、六文銭、南こうせつとかぐや姫たちが所属していたユイ音楽工房を振り出しにCMディレクター、音楽プロデューサーを務める。制作宣伝スタッフとしてのヒット曲には『神田川』『不思議なピーチパイ』『い・け・な・いルージュマジック』『恋とマシンガン』などがある。加藤和彦、大貫妙子のアルバム制作では、共にヨーロッパ三部作と呼ばれる作品をプロデューサー、ディレクターとして担当。フリッパーズ・ギター、トラットリアレーベル、ピエール・バルーのサラバレコードなどを担当。著作には、『あの素晴しい日々』(百年舎)『1976年の新宿ロフト』(星海社)の監修、共著『渋谷音楽図鑑』『コモンズ・スコラ 第16巻〜日本の歌謡曲・ポップス』、『牧村憲一発言集成 1976-2021」 他。慶應義塾大学アート・センター訪問所員。felicity+(プラス)プロデューサー。
鈴木 惣一朗:すずき・そういちろう 音楽家 1959年、浜松生まれ。音楽家。83年にインストゥルメンタル主体のポップグループ“ワールドスタンダード”を結成。細野晴臣プロデュースでノン・スタンダード・レーベルよりデビュー。「ディスカヴァー・アメリカ3部作」は、デヴィッド・バーンやヴァン・ダイク・パークスからも絶賛される。近年では、程壁(チェン・ビー)、南壽あさ子、ハナレグミ、ビューティフル・ハミングバード、中納良恵、湯川潮音、羊毛とおはな等、多くのアーティストをプロデュース。執筆活動や書籍も多数、95年刊行の『モンド・ミュージック』は、ラウンジ・ブームの火付け役となった。細野晴臣との共著に『とまっていた時計がまたうごきはじめた』(平凡社)『細野晴臣 録音術 ぼくらはこうして音を作ってきた』(DU BOOKS) ビートルズ関係では『マッカートニー・ミュージック~ポール。音楽。そのすべて。』(音楽出版社)他に『耳鳴りに悩んだ音楽家がつくったCDブック』(DU BOOKS) 『こころをとらえる響きをもとめて』( イースト・プレス ) などがある。アルバム最新作は 『コモレヴィア(KOMOREVIA)』(Inpartmaint Inc .)。
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