九州大学アジア埋蔵文化財研究センターに所属する研究者が、最新の研究成果を紹介します。 同センターでは、考古学を中心に、さまざまな学問分野と連携した学際研究を進めています。 近年明らかになりつつある古人骨研究の最前線をはじめ、地球科学との融合研究、デジタル機器を用いた戦争遺跡の調査、縄文時代研究の最前線、土壌DNA研究や人骨から社会を読み解く学際研究などを、全6回にわたってお届けします。 考古学を軸とした最新の学際研究の成果を、ぜひお楽しみください。 ◆6月6日 「DX考古学ー80年前の戦争遺跡を調査するー」 田尻儀了(九州大学大学院比較社会文化研究院教授) 戦後80年が経過し、戦争は次第に遠い出来事となりつつあります。 今こそ、あの戦争が何であったのかを、若い世代を含めて改めて考えていく時期ではないでしょうか。 証言者や語り部が減少していく中で、戦争遺跡の調査は、記憶を次世代へ継承する重要な役割を担うものだと考えています。 近年、デジタル技術は急速に発展してきました。 そこで、戦後80年を経て老朽化し危険性の高まった構造物に対し、デジタル技術を活用した効率的な調査を実施しています。 本講座では、そうした調査の実例をご紹介し、戦争について考える機会としていただければ幸いです。
田尻 義了:九州大学アジア埋蔵文化財研究センター准教授 1973(昭和48)年生まれ。琉球大学法文学部卒業。九州大学大学院比較社会文化学府修了。2007年博士号取得。 2013年より九州大学アジア埋蔵文化財研究センター准教授。弥生時代を中心とした東アジアの青銅器が専門。
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