今年1月27日、2頭のジャイアントパンダが中国へ帰国の旅に出発しました。これにより、1972年の初来日以来、54年ぶりに日本からパンダがいなくなったと、マスコミは大きく報じました。動物園からパンダがいなくなるという出来事がこれほど注目されるのは、パンダの存在がそれだけ特別で、多くの人々にとって大きな意味を持っているからでしょう。 パンダに限らず、時代ごとにさまざまな動物が人気を集めてきました。そして人々は、その動物たちを見るために動物園へ足を運んできたのです。動物園は私たちの好奇心を満たしてくれる場所ですが、それだけを目的とした施設ではありません。 動物園の起源は18世紀半ばのヨーロッパにさかのぼります。日本の動物園は、それから約1世紀遅れて誕生しました。その間、地球環境の変化とともに、人と動物の関係も大きく変わってきました。こうした背景を踏まえ、本講座では動物園の歴史を振り返り、これまで果たしてきた役割を確認するとともに、これからの動物園が野生動物を守る施設へと変化しつつあることについてお話ししたいと思います。(講師・記)
成島 悦雄:(公社)日本動物園水族館協会顧問 大学卒業後、東京都庁に就職し、上野動物園飼育課に配属。以後、多摩動物公園、上野動物園の動物病院獣医師、多摩動物公園飼育展示課長等を経て、井の頭自然文化園園長、日本獣医生命科学大学客員教授、日本動物園水族館協会専務理事を歴任。現在同協会顧問。NHKラジオ第一「子ども科学電話相談」の動物関連を担当。共著・編著に『大人のための動物園ガイド』、『動物園・水族館の子づくり大作戦:希少動物の命をつなぐ飼育員・獣医師たちの奮闘記』、 『 星空の動物園 』 など。監修に『小学館の図鑑NEO 動物』、『原寸大どうぶつ館』、『動物の大常識』などがある。
教室でもオンライン(Zoomミーティング使用)でも受講できる自由選択講座です(講師は教室)。見逃し配信(2週間限定)はマイページにアップします。お問合せはasaculonline001@asahiculture.comで承ります。