「古墳時代には中央などない」といった通説があります。それは超200mの巨大前方後円墳36/40基が畿内に偏在し、その大多数が大和柳本・佐紀・馬見・古市・百舌鳥の畿内5大古墳群に集中する、という事実を無視しています。大和川水系の有力首長層が、中央政権を構成していたのは動きません。その多様な地方支配のありかたを、各地の首長墓の系譜を通じてあきらかにしましょう。
広瀬 和雄:ひろせ・かずお 国立歴史民俗博物館名誉教授 1947年京都府生まれ。同志社大学卒業。日本考古学専攻(弥生・古墳時代の政治構造の研究)。文学博士(大阪大学)。大阪府教育委員会や大阪府立弥生文化博物館での勤務、奈良女子大学大学院教授、国立歴史民俗博物館教授を経て現職。主な著書に『古墳時代政治構造の研究』(塙書房、2007年)、『日本考古学の通説を疑う』(洋泉社新書、2003年)、『前方後円墳国家』(角川選書、2003年)、『前方後円墳の世界』(岩波新書、2010 年)、『カミ観念と古代国家』(角川叢書、2010年)など。共編著に『季刊 考古学 117号』(雄山閣、2011年)、『古墳時代〈上〉〈下〉』(青木書店、2011年)、『前方後円墳とはなにか』(中公叢書、2019年)など。
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