グスタフ・クリムトは1862年にウィーン郊外で誕生しました。美術工芸学校を卒業してウィーン芸術家協会の会員になりますが、保守的な体質に嫌気がさして仲間と共に1897年、ウィーン分離派を設立します。その間、彼はブルク劇場の天井画(1888年)や美術史美術館の柱間の装飾(1891年)を手掛けました。 仲間と方向性が異なってきたことから1905年にクリムトは分離派を脱退します。分離派はその後も続いていきますが、クリムトの時代が最盛期でした。1908年、クリムトは自ら企画した大規模芸術展に『接吻』を出品しました。金箔を散りばめたこの作品は大評判となり、以後クリムトの代表作になっていきます。 クリムトは生涯を独身で過ごしましたが良き伴侶がおりました。エミーリエ・フレーゲという12歳年下の女性で、互いを理解し尊敬しあっていました。1918年にクリムトは55歳で世を去ります。彼の最後の住居は生誕150年を記念してクリムト・ヴィラ記念館になっています。本講座ではクリムトの作品と共にゆかりの場所を紹介致します。(講師・記)
沖島 博美:おきしま・ひろみ 旅行作家 書籍や雑誌その他でドイツ語圏の民俗、歴史、文化を紹介している。主な著書は『ベルリン/ドレスデン』(2010)、『ウィーン』(2009)、『ハンガリー』(2010)、『チェコ歴史散歩』(2010)、『イスタンブールと西北トルコ』(2006)以上、日経BP社(旅名人ブックス・シリーズ)、『北ドイツ=海の街の物語』(2001)、『プラハ旅物語』(2006)以上、東京書籍、『グリム童話で旅するドイツ・メルヘン街道』(2011)、『プラハ迷宮の散歩道』(2014)以上ダイアモンド社、『ベルリンと北ドイツ』(2024)、『ハプスブルク帝国』(2025)以上、Gakken地球の歩き方社、『ドイツ・クリスマスマーケット案内』(2015)、『皇妃エリザベートを巡る旅』(2016)、『ウィーンのカフェハウス』(2017)以上、河出書房新社、その他多数。
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