自己を語りたいという欲求は、おそらく誰にでもあるでしょう。ルソー以降、近代フランスでは多くの作家が自伝や回想録を著わしてきました。作家の個性だけでなく、時代によって、男女によって自己語りの理由と様式は異なります。作家たちはなぜ、どのようにして自己の生涯を語ってきたのでしょうか。ルソー、スタンダール、サンド、サルトル、ボーヴォワールらの自伝を取りあげて、自己を語ることの意味について考えます。(講師・記) 【各回のテーマ】 第1回:自伝文学の成立とその背景、そして19世紀の自伝を論じます。 第2回:20世紀の自伝、さらに女性作家の自伝の特徴について考察します。 画像:ジョルジュ・サンドの肖像
小倉 孝誠:おぐら・こうせい 慶応義塾大学名誉教授 1956年青森県生まれ。東京大学大学院博士課程(仏文学)中退、パリ・ソルボンヌ大学にて文学博士号を取得。専門領域は近代フランスの文学と文化史。主な著書に『身体の文化史』(中央公論新社、義塾賞)、『パリとセーヌ川』(中公新書)、『恋するフランス文学』(慶應義塾大学出版会)、『革命と反動の図像学』(白水社)、『歴史をどう語るか』(法政大学出版局)、『ボヘミアンの文化史』(平凡社)。主な訳書に、フローベール『紋切型辞典』(岩波文庫)、アラン・コルバンほか監修『身体の歴史』(監訳、藤原書店、日本翻訳出版文化賞)、ユルスナール『北の古文書』(白水社)、ユゴー『死刑囚最後の日』(光文社古典新訳文庫)など。
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