ドストエフスキーの生きていた時代は、ロシア哲学の勃興の時代にあたります。ドストエフスキー自身がウラジーミル・ソロヴィヨフといったロシアの重要な哲学者と思想的交流を行い、ドストエフスキーの死後、その小説に見いだされたさまざま理念、とくにそのひとつのテーマと言える個人の価値や自由の問題、そして終末論の理念が、ロシア哲学の有名思想家たちによって綿々と議論されてきました。この講義では、ドストエフスキーと同じ時代を生きたソロヴィヨフから、その直後の世代であるレフ・シェストフ、セルゲイ・ブルガーコフ、ニコライ・ベルジャーエフ、さらに後年のソヴィエト時代のゴロソフケル、バフチンといった有名なロシア哲学者を取り上げ、ロシア哲学とドストエフスキーの関わり合いを追います。(講師・記) 【カリキュラム(予定)】 第1回:同時代の反応:ソロヴィヨフとレオンチェフとミハイロフスキー 第2回:20世紀を迎えて:ローザノフ『大審問官伝説』とシェストフ、メレシュコフスキー 第3回:『悪霊』と第一次ロシア革命、ブルガーコフとイヴァーノフ 第4回:自由の哲学:ベルジャーエフ 第5回:イデオロギーを超えて:バフチンとゴロソフケル
堀江 広行:ほりえ‧ひろゆき 翻訳家、講師。1971年⽣まれ。⽴命館⼤学卒。モスクワ国⽴⼤学哲学部⼤学院哲学史博⼠課程修了(哲学博⼠)、専攻はロシア哲学。論文に「初期セルゲイ・ブルガーコフにおける人格の概念(1900〜1912年)」(露語)など、訳書にセルゲイ‧ブルガーコフ『名前の哲学:⼆⼗世紀ロシア神名論の哲学』(成⽂社)、ゲーリー‧ラックマン『聖なるロシアの復興 東ローマ帝国(ビザンチン)からプーチンへ引き継がれるその理念‧歴史‧思想』(ヒカルランド )、共著に『ロシア⾰命と亡命思想家:1900-1946』(成⽂社)、『ロシア⽂化の⽅⾈:ソ連崩壊から⼆〇年』(東洋書店)など。
※各回、資料を配布予定です。
※5月は第5週。8月は休み。Zoomウェビナーを使用した、教室でもオンラインでも受講できる自由選択講座です(講師は教室)。見逃し配信(2週間限定)はマイページにアップします。各自ご確認ください。お問い合わせは、yk9yokohama@asahiculture.comで承ります。