鎌倉幕府の歴史書として知られる『吾妻鏡』。同書に採録された造寺造仏関係の記事を通して、将軍・武士・僧侶・歌人・遁世者など、中世の東国に生きたさまざまな人々の祈りの諸相を読み解きます。史料本文に登場する寺院や仏像のほか、関連作品群を幅広く鑑賞しながら、「東アジアのなかの鎌倉」を再発見していきましょう。関東の風土に根ざした坂東三十三所観音巡礼の、午年のご開帳に関連するトピックもお伝えしていきます。(講師・記) ※今期開講。1年12講で学びます。 <カリキュラム(予定)> 【第1期】『吾妻鏡』と鎌倉殿の寺(今期:2026年4月〜6月) 第1回:プロローグ:東アジア史のなかの『吾妻鏡』 東国国家論再考 第2回:源頼朝の造寺・造仏 南都復興と幻の勝長寿院 第3回:源実朝の造寺・造仏 王朝への憧憬、治者の自覚 【第2期】『吾妻鏡』と関東の寺社(2026年7月〜9月) 第4回:五山と禅律寺院 新しい仏教と北条得宗家の寺々 第5回:神々の東国 諏訪・箱根・日光・鹿島と本地垂迹 第6回:浄土と霊場 善光寺・坂東三十三所と霊験所 【第3期】『吾妻鏡』と御家人の造像(2026年10月〜12月) 第7回:相模三浦氏とその一門 海の武士団と先進文化 第8回:下総千葉氏と陸奥相馬氏 将門の血を享けて 第9回:下野宇都宮氏と常陸笠間氏 歌道に通じた北関東の名族 【第4期】『吾妻鏡』を旅する人々(2027年1月〜3月) 第10回:勧進と遊行の聖たち 重源から浄光、そして一遍へ 第11回:歌詠みの系譜 西行から阿仏尼へ 第12回:エピローグ:その後の『吾妻鏡』 徳川の古典籍受容と日本の近代
宗藤 健:むねとう・けん 東京藝術大学美術学部附属古美術研究施設非常勤講師、駒澤大学非常勤講師。横浜市生まれ。東京藝術大学大学院美術研究科修士課程修了(日本・東洋美術史専攻)。観音ミュージアム主任学芸員を経て現職。主要論文に「長谷観音信仰地方伝播の一様相」(『説話・伝承学』32)、「中世関東地方北東部における観音霊験像の成立と展開」(『鹿島美術財団年報』42)、共著に『修道制と中世書物』(大貫俊夫ほか編、八坂書房)など。
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