外務省政務局では戦時中、「大東亜各地」から「大東亜戦況」に関する情報、「欧州各地」から「欧州戦況」に関する情報を収集し、それらの情報を整理分析して極秘扱いの「世界情勢の動向」という調書を週報として編集しました。 本講座では、開戦直後から敗戦に至る経過を、「世界情勢の動向」によって明らかにしようとするものです。戦争の歴史を理解するには世界情勢と外交の認識が不可欠です。なぜなら、「戦争は外交の一手段」であり、外交の破綻が戦争をまねき、「戦争の終結は外交の始まり」と言われるように、外交と戦争は連動しているからです。(講師記) <4月期のテーマ(予定)> 欧州戦争と大東亜戦争の戦況情報収集は正確であったか 第1回 独ソ戦争の戦況の推移と東欧・バルカン問題 第2回 ミッドウェー海戦、アメリカ軍のガダルカナル島上陸作戦 第3回 ソロモン、ニューギニア方面をめぐる戦況 ※上記は予定です。進み具合により多少の変更が生じる場合があります。 ----1年の予定---- 1 欧州戦争と大東亜戦争の戦況情報収集は正確であったか ・独ソ戦争の戦況の推移と東欧・バルカン問題 ・ミッドウェー海戦、アメリカ軍のガダルカナル島上陸作戦 ・ソロモン、ニューギニア方面をめぐる戦況 2 米ソの軍事的政治的接近は枢軸国側にいかなる脅威をもたらしたか ・米国のソ連領軍事基地獲得、武器貸与等に見る米ソ関係 ・東条内閣総辞職、小磯・米内連立内閣に対する各国の反響 ・ヒトラー総統暗殺未遂事件 3 連合国の首脳者会談の情報をどの程度に把握できたのか ・カイロ会談・ケベック会談によるビルマ方面作戦及び対独本土作戦 ・ヤルタ会談の密約情報と対日戦争に関する米国要人の言説 ・トルーマン大統領の施政演説と連合国のサンフランシスコ会議 4 「大東亜戦争」を「世界情勢の動向」を睨みながらいかにして終息させたか ・日ソ中立条約の不延長通告についての連合国側の反響 ・昭和20年5月11日発行「世界情勢の動向」が伝えた欧州戦争の終息 ・ポツダム会談の諸情報と鈴木内閣の終戦の決断
佐藤 元英:さとう・もとえい 元中央大学政策文化総合研究所長 1949年生まれ。秋田県出身。中央大学大学院文学研究科史学博士課程退学。博士(史学、中央大学)。外務省事務官、在カラチ日本国総領事館・副領事、『日本外交文書』編纂官、宮内庁出向主任研究官を経て、1997年駒澤大学教授、2006年中央大学教授(政策文化総合研究所所長)、2020年定年退職、現政策文化総合研究所客員研究員。専門は、日本近現代史。主著として、『外務官僚たちの太平洋戦争』(NHKブックス、2015年)『経済制裁と戦争決断』(日本経済評論社、2017年)などがある。
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