アメリカ文学の名作を読みながら、どのようなアメリカ人が生まれ、いかなるアメリカ社会が築かれてきたのかを探ります。ホーソーンの『緋文字』は17世紀が舞台ですが、アメリカ植民地時代にピューリタンが求めた父権制の理想の共同体とは、またそのなかで生きた女主人公に作者は何を見出したのでしょうか。19世紀のアメリカ・ナショナリズムの時代に国民詩人と呼ばれたホイットマンが、『草の葉』で歌ったのは? 20世紀のヘミングウエイは第一次世界大戦後のパリに暮らしました。『日はまた昇る』でヨーロッパの若者たちの生態に何を感じたのでしょうか。21世紀まで書き続けたトニ・モリスンが、『ビラヴド』でアメリカ社会に問いかけたことはいったい何だったのでしょうか。(講師・記) ●年間予定テーマ 今期(6/3):W・ホイットマン『草の葉』――アメリカ礼讃・ナショナリズムの時代 夏:E・ヘミングウエイ『日はまた昇る』――田舎の農村から国際舞台に躍り出たアメリカ 秋:T・モリスン『ビラヴド』――アメリカの消えない遺産・奴隷制度
荒 このみ:東京外国語大学名誉教授 1946年生まれ。東京外国語大学名誉教授・博士(文学)。 お茶の水女子大学文教育学部卒業、東京大学大学院博士課程修了。中央大学・津田塾大学・東京外国語大学で教鞭をとる。アメリカ文学・文化専攻。著書『マルコムX』『アフリカン・アメリカン文学論』『歌姫あるいは闘士 ジョセフィン・ベイカー』など。訳書シルコウ著『儀式』ミッチェル著『風と共に去りぬ』など。ノーベル文学賞作家トニ・モリスンをはじめ、ラルフ・エリスンなどアフリカン・アメリカン作家を研究。文学を通してアメリカ社会を解釈する。
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