世界史の中で、宗教が人間のIDを決定した時代がありました。古代末期から近代までです。それはキリスト教の出現とともに始まって、近代国家が憲法で信教の自由を定める時まで続きました。宗教の正統と異端が重大な関心事だったのは、そのためでした。私は、ユダヤ教の歴史を学ぶことを通して、これを実感した次第です。キリスト教を異端としたのは実はユダヤ教が最初だったからです。ユダヤ教を通してそのことを確認したいと思います。(講師・記録)全2回 〈各回テーマ〉 第1回 ラビ・ユダヤ教の誕生と異端の誕生 第2回 ユダヤ教による破門宣告:スピノザとハシディズムを中心に
市川 裕:いちかわ・ひろし 東京大学名誉教授 2019年3月まで東京大学教授(大学院人文社会系研究科・文学部)。名誉教授。専攻は聖書とユダヤ教。大学で法学を学んだ後、宗教学の大学院で旧約聖書を学ぶ。イエス時代以後のユダヤ教に強く惹かれ、エルサレムのヘブライ大学に留学、律法研究に取り組む。生きた宗教の現場を経験するため、現地のシナゴーク(ユダヤ教会堂)で1年間、毎朝の礼拝に出席し、一般庶民の生活の中に深く根ざした宗教の営みに感銘を受ける。帰国後に東洋の宗教を学び直し、思索を深めた結果を、主著の『ユダヤ教の精神構造』(東京大学出版会、増補改訂版2020)にまとめた。他に『ユダヤ人とユダヤ教』岩波新書2019、『ユダヤ教の歴史』山川出版社2009、『ユダヤ的叡智の系譜: タルムード文化論序説』東京大学出版会2022など。
パンフレット掲載の時間は10:30〜ですが、正しくは15:30〜17:00です。☆Zoomを使用した、教室でもオンラインでも受講できる自由選択講座です(講師は教室)。見逃し配信(2週間限定)はマイページにアップします。各自ご確認ください。お問い合わせは、yk9yokohama@asahiculture.comで承ります。