音楽におけるオリジナルと編曲の問題は、多岐にわたっています。そもそもオリジナルとは何でしょうか。 例えば、J.S.バッハの鍵盤作品の多くは今でもピアノ学習者の必修の課題になっていますが、それらはピアノのめに作曲されたものではなく、チェンバロでの演奏を前提として書かれています。こうした楽器の違いもオリジナルとは言えません。楽器編成の違いも編曲の重要な要素のひとつです。そして、編曲には作曲者自身によるものと第三者による違い、さらにいわゆる「アレンジ」や「トランスクリプション」「リメイク」等々もあります。ベートーヴェン作品を例に、オリジナルと編曲を聴き比べてみたいと思います。(講師記) <各回カリキュラム(予定)> 2/3 メディアとしての編曲版:録音や放送媒体のなかった19世紀までのコンサートのあり方と作品受容の実情から見たオリジナルと編曲。ベートーヴェンの交響曲第7番のハルモニームジーク版編曲とピアノ編曲。交響曲第2番のピアノ三重奏編曲。 3/3 ベートーヴェン自身による原曲と編曲(改作)の芸術的価値:管楽八重奏曲Op.103と弦楽五重奏曲Op.4、ピアノ・ソナタ(第9番)Op.14/1と弦楽四重奏曲Op.14a
平野 昭:音楽評論家 1949年横浜生まれ。武蔵野音楽大学大学院修了。静岡文化芸術大学名誉教授、沖縄県立芸術大学客員教授、桐朋学園大学特任教授。前慶應義塾大学文学部教授。18〜19世紀の西洋音楽史研究。特にドイツ語圏の作曲家作品研究が専門領域。とりわけベートーヴェンの全作品の分析的研究。『ベートーヴェン』(新潮社)、『人と作品:ベートーヴェン』(音楽之友社)、『音楽キーワード事典』(春秋社)、『ベートーヴェン事典』(東京書籍・共著)、『ベートーヴェン大事典』(平凡社・監修と共訳)等。音楽評論家として放送出演や「毎日新聞」等執筆。
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