『源氏物語』の自然は、物語世界の単なる背景や環境ではなく、作中人物の状況や心と深く結びつきながら、作品世界を動かしてゆく独特の力を持っています。それは、他の作品にはない大きな魅力です。この講座では、自然の風物に焦点を当て、表現の歴史や広がりにも目配りをした上で、『源氏物語』の中の姿を深く読み込んでゆきます。 第1回「螢」、第2回「露」に続き、第3回は「梅」です。華やかな六条院の新春、薫物合(たきものあわせ)、紫の上の遺言、小野の山里の浮舟など、自然と人間が重なる美しさと哀しみをじっくり読み味わいたいと思います。 (講師・記)
高田 祐彦:たかだ・ひろひこ 青山学院大学教授 1959年東京都生まれ。東京大学文学部卒業。同大学院人文科学研究科博士課程単位取得。博士(文学)。東京大学文学部助手、神戸大学国際文化学部助教授を経て、現職。専攻・平安文学。著書に、『源氏物語の文学史』(東京大学出版会)、『近代「国文学」の肖像 高木市之助』(岩波書店)、『源氏物語の透明さと不透明さ』(共編著、青簡舎)、『仲間と読む 源氏物語ゼミナール』(共著、青簡舎)、『日本文学の表現機構』(共著、岩波書店)、『新版古今和歌集』 (訳注、角川ソフィア文庫)などがある。
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