幕末の土佐藩を主導したのは山内容堂(豊信)でした。彼は分家筋で、次期当主が幼少であったために「つなぎ」として藩主に就任します。しかし、藩政はもちろん中央政局にも強い関心を抱き、吉田東洋をブレーンに島津斉彬・松平慶永(春嶽)・伊達宗城とともに幕末四賢侯に名を連ねますが、結果として安政の大獄に遭遇し、四年近く江戸で逼塞しました。この間、国元では武市半平太のもとで土佐勤王党が組織され、吉田東洋を暗殺して藩政を動かす一方、坂本龍馬や中岡慎太郎、吉村寅太郎のように藩外での活動を志す脱藩者も現れます。松平春嶽の相談役となった容堂は冷静に政局を見守りつつ、帰国後は勤王党を抑制し、さらに大政奉還を主導していきました。そして明治新政府成立後に高知出身者は薩長に対して非主流の立場を取るとともに、在野の運動を推進し、自由民権運動へと結実させていきます。本講座はそうした状況について概観していきたいと思います。(講師・記) 【各回のテーマ】 第1回(1月22日):「鯨海酔候」山内容堂の藩政改革と政局への参入 第2回(2月26日):文久期の政局と土佐勤王党・脱藩者 第3回(3月12日):大政奉還と「四民平均」−「自由は土佐の山間にあり」−
落合 弘樹:おちあい・ひろき 1962年大阪府生まれ。中央大学文学部史学科卒業後、同大学文学研究科博士課程後期課程単位取得退学。京都大学人文科学研究所助手などを経て2008年より明治大学文学部教授。延岡市史編さん委員会近現代部会長。京都大学博士(文学)。専門分野は日本近代史(幕末・維新)。著書に『西郷隆盛と士族』(吉川弘文館)、『西南戦争と西郷隆盛』(吉川弘文館)、『秩禄処分―明治維新と武家の解体―』(講談社学術文庫) など。
筆記用具
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