近代、天皇制が構築されるなかで、皇后の役割も明確化します。とはいえ、憲法にもどこにも書いていないその公務は、模索のなかで確立したものでした。そして、昭憲皇太后、貞明皇后、香淳皇后と、それぞれのキャラクターの違いもありました。戦後、象徴天皇制になって皇后の役割も変化した部分と継続した部分がありました。現在は民間出身の美智子皇后と雅子皇后が連続しており、新しい段階に入っています。 本講座では、新しく完成した「香淳皇后実録」も使いながら、近現代の五人の皇后のあり方を探りつつ、近代天皇制から象徴天皇制への変化、そして現在に至るまでを考えてみたいと思います。(講師:記) 【各回のテーマ】 第1回:近代皇后像の確立 明治・大正の皇后を見ることで、近代天皇制のなかで皇后の役割が明確化したことを明らかにします。 第2回:香淳皇后実録の検討 昭和天皇の妻である香淳皇后の実録(新出)を検討し、戦中から戦後の皇后のあり方の転換を見ていきます。 第3回:民間出身の皇后 美智子皇后・雅子皇后のあり方を見、新しい皇后像について明らかにします。
河西 秀哉:かわにし・ひでや 1977年愛知県生まれ。名古屋大学大学院文学研究科博士後期課程修了。博士(歴史学)。京都大学大学文書館助教、神戸女学院大学文学部准教授などをへて、現在は名古屋大学大学院人文学研究科准教授。著書に『皇居の近現代史』(吉川弘文館、2015年)、『平成の天皇と戦後日本』(人文書院、2019年)、『近代天皇制から象徴天皇制へ』(吉田書店、2018年)。編著に『戦後史のなかの象徴天皇制』(吉田書店、2013年)、『平成の天皇制とは何か』(共編、岩波書店、2017年)など。2016年8月の「おことば」以降、テレビ・新聞・雑誌などのメディアで評論やコメントなどを多数発表。
筆記用具
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