本講座では、2025年10月に石破茂前首相が表明した「所感」を題材としつつ、戦前日本の統治システム機能不全を考察し、現代への教訓を考えます。「所感」では、近代日本史の最新の研究成果が一定程度踏まえられ、統帥権と文民統制、議会の言論抑圧、メディアの親軍化などの論点が示されたうえで、民主主義を守るための政治の統合力や、健全な言論空間の重要性が強調されました。さらに、斎藤隆夫の「反軍演説」を題材として、異論を排除する社会が危ういものであることも示唆しています。そこで戦前日本の政治におけるこれらの論点を整理し、戦後から80年以上を経た現代の私たちにとって、学ぶべきところは何かを考えます。(講師・記)
小山 俊樹:こやま・としき 1976年広島県生まれ。帝京大学文学部教授(日本近現代史専攻)。京都大学文学部卒業。京都大学博士(人間・環境学)。大正・昭和期の政治史を中心に研究。著書に『五・一五事件』(中公新書、サントリー学芸賞受賞)、『評伝森恪』(ウェッジ)、『憲政常道と政党政治』(思文閣出版)、『近代機密費史料集成T・U』(編著、ゆまに書房)、共著に『大正史講義』『昭和史講義』1〜3(ちくま新書)、『日本政治史の中のリーダーたち』(京都大学学術出版会)など。
筆記用具
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