「東行至不彌國百里官曰多模副曰卑奴母離有千餘家」。『魏志倭人伝』」にわずか20文字程度しか記されておらず、邪馬台国同様、その所在地が謎に包まれている不弥国。 弥生時代からの遺跡、前期古墳出現以前につくられた亀山墳丘墓、糟屋平野において、古墳時代最古の前方後円墳：戸原王塚古墳、そして、最古級で糟屋平野最大の前方後円墳：光正寺古墳など、関連性のある遺跡を紹介するとともに、青銅器の生産など、地域の発展を物語る遺物などにもスポットを当て、不弥国：宇美を中心とした糟屋平野説について解説します。 「[邪馬台国時代研究のいま](https://www.asahiculture.com/asahiculture/asp-webapp/web/WWebKozaShosaiNyuryoku.do?kozaId=8466566)」シリーズの第３回です。 ―――――――――――――――――
松尾 尚哉：1978年生まれ、福岡県出身。福岡大学人文学部歴史学科考古学専攻課程を卒業後、春日市教育委員会文化財課嘱託職員を経て、長崎県大村市教育委員会文化財研究員（学芸員）として入庁。弥生時代集落遺跡や戦国期城郭・城下町の発掘調査に携わる。その後、宇美町教育委員会文化財専門職員（学芸員）として入庁し、発掘調査を行いつつ、大野城跡の保存活用事業に携わる。平成３０年から宇美町誌編さん係係長となり、『新修 宇美町誌』編さん業務に携わる。 現在、宇美町役場 シティプロモーション課 文化財保護活用係長（学芸員）。発掘調査から活用まで文化財行政全般と文化財を活かしたまちづくり・文化観光業務も行う。 久留米大学で非常勤講師として、日本考古学の講義も行っている。 【主要著書等】 ○「福岡県糟屋郡の旧石器（３）－糟屋郡内採集の国府型ナイフ形石器－」『九州旧石器』第４号 ２０００年 ○「大村市内の中世城郭調査・城の尾城跡－畝状空堀群並びに在地系石垣を備えた山城－」 『西海考古』第５号 ２００３年 ○「検証 不弥国」『アクロス福岡文化誌３ 古代の福岡』 ２００９年 ○「宇美町の大野城跡活用事業」『都府楼』第４７号 ２０１５年 ○「三郡山頂付近における夏緑樹林の群落構造」『九州森林研究』第７２号 ２０１９年 ○「大野城と宇美の歴史的繋がり」『大宰府学研究』九州国立博物館アジア文化交流センター研究論集第１集 ２０１９年 ○宇美町町誌編さん委員会編『新修 宇美町誌』２０２０年 上巻「第３編 原始 第２章 旧石器時代・縄文時代」 「第５編 中世 第５章 宇美町内の中世遺跡（集落跡・寺跡・城跡）」 「第６編 近世 第４章第４節 伊能忠敬測量隊と宇美」 「第６編 近世 第６章第２節 黒田二十四騎図絵馬」 下巻「第８編 宇美八幡宮 第５章 建造物」
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