インダス〈文明〉は、紀元前2600〜1900年ころに、現在のパキスタンとインド北西部を中心に興亡した古代文明社会の一つであると理解されています。 その特徴は、〈都市〉や文字、そして外部社会との限定的な接続などの痕跡は存在するが、中央集権的な社会構造、王や王墓、神殿、労働集約的な灌漑事業、特定穀物の偏重大量生産、極端な集住、富の集中、豪奢な副葬品をもつ墓、武器・軍隊・戦争、社会全体にいきわたるような強力な宗教などの痕跡は不在であることです。 インダス〈文明〉社会は、他の古代文明社会とは、いったい何がちがったのでしょうか。本講座では、最新の調査・研究成果にもとづき、謎の多いインダス〈文明〉社会のあり方を、マニアックにほりさげてみます。ついでにあたらしい古代〈文明〉の見方も学んでみましょう。 【カリキュラム】 第2回 2025年11月1日(土)13:00〜14:30 王のいない〈都市〉――モヘンジョダロとハラッパー文化、あるいは「神官王」について 第3回 2025年12月6日(土)13:00〜14:30 「国家」なき高度な〈政治〉システム――〈バッファ〉がつくりだした〈二重社会〉 ※当講座は、2025年10月放映開始の NHK E テレ「3か月でマスターする古代文明」、およびそのガイド本『3か月でマスターする古代文明』の内容ともリンクします。 ★新著『考古学の黎明 最新研究で解き明かす人類史』 (光文社新書)の予約は [こちら(amazon)](https://www.amazon.co.jp/%E8%80%83%E5%8F%A4%E5%AD%A6%E3%81%AE%E9%BB%8E%E6%98%8E-%E6%9C%80%E6%96%B0%E7%A0%94%E7%A9%B6%E3%81%A7%E8%A7%A3%E3%81%8D%E6%98%8E%E3%81%8B%E3%81%99%E4%BA%BA%E9%A1%9E%E5%8F%B2-%E5%85%89%E6%96%87%E7%A4%BE%E6%96%B0%E6%9B%B8-%E5%B0%8F%E8%8C%84%E5%AD%90%E5%B7%9D-%E6%AD%A9/dp/4334107532/ref=sr_1_1?__mk_ja_JP=%E3%82%AB%E3%82%BF%E3%82%AB%E3%83%8A&crid=3E4YBTOR4GTOB&dib=eyJ2IjoiMSJ9.XCeEFEb5Jv-FVVqVK9jCKfjPqLr-hJWZrTHa1YFvWo4LI87bNVMr_75S1cWlVnGNrkYzdvUJi0a6ihrPt6yw5nSHew6uAg7hamHQPQV00BiMWc78ZlSVptbD_Q4okS1S2Ipi-wITT6KZgxepj8WYG6x94ARDjDmudvUKg8hXfSA0LPbz4OCiSwagEqtfBqEGo8FiyWciHUDGKLcpoSpY1716uqNbvuJAvFUSLU7wz0w.VTolkbTlkoqtebgjfQJHN5LP0T5OvU9hrTZlNlQ79hA&dib_tag=se&keywords=%E8%80%83%E5%8F%A4%E5%AD%A6%E3%81%AE%E9%BB%8E%E6%98%8E&qid=1757078780&sprefix=%E8%80%83%E5%8F%A4%E5%AD%A6%E3%81%AE%2Caps%2C491&sr=8-1)
小茄子川 歩:こなすかわ・あゆむ 京都大学大学院アジア・アフリカ地域研究研究科・特任准教授 1981年宮城県生まれ。デカン大学院大学考古学学科 Ph.D. 課程修了(Ph.D.)。日本学術振興会特別研究員、人間文化研究機構総合人間文化研究推進センター研究員を経て、2022年より現職。専門は南アジア考古学、比較考古学、南アジア基層社会文化・政治経済史研究。著書『インダス文明の社会構造と都市の原理』(同成社)で、第6回日本南アジア学会賞受賞。共編著に『社会進化の比較考古学――都市・権力・国家』(雄山閣)、『考古学の黎明――最新研究で解き明かす人類史』(光文社新書、近刊)、共訳書にデヴィッド・ウェングロウ著『文明論――古代近東と西洋の未来』(以文社、近刊)。
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