還暦を過ぎれば定年もある。ずっと突っ走ってきた人生の中で、だれもが思い惑う時期かと思います。長年老化研究をしてきた「老化研究者」も同じです。私は若い時から老化研究者でしたが、それが今は本物の老化研究者になりました。歳をとれば誰もが己の「老化脳」が気がかりです。どうしたら衰えないのか? なにか防ぐ方策はあるのか? 若い時と脳のどこがどう変わるのか? スーパー老人の脳はどこがすごいのか? 認知症も気になりますね。シニア世代の脳を少しでもいい方向に保ちたい。すべてが叶うわけではありませんが、老化脳研究の最先端からシニアによる「シニアのための脳科学」を探ってみましょう。老化脳を知って余生に夢を、そんな「老いの脳科学」をめざします。 第1回:老いの進化論:なぜヒトは老いるのか? 第2回:脳の中を覗く:ニューロアナトミー 第3回:記憶と認知:アルツハイマー前夜
森 望:1953年生まれ。東京大学薬学部卒、薬学博士。東邦大学 薬学部助手、米国COH研究所、カリフォルニア工科大学 研究員、南カリフォルニア大学(USC)‧アンドラス老年学研究所助教授、国立⻑寿医療研究センター 分子遺伝学研究部⻑、JST戦略研究「脳を守る」研究代表者、長崎大学医学部 第一解剖教授、脳の医学生物学研究会代表、日本学術振興会アジア研究教育拠点事業(日韓老化研究)日本側代表、日本老年学会理事などを歴任。2019年より福岡国際医療福祉大学医療学部教授(現在特任教授)専門は脳科学、分子神経老年学。「寿命遺伝子」(講談社ブルーバックス)、「老いと健康の文化史(翻訳)」(原書房)、「老いをみつめる脳科学」(MEDSi) (書評 by 養老孟司)、「老いと寿のはざまで:人生百年の健やかを考えるヒント」(日本橋出版)など著書多数。
参考図書:森望著『老いをみつめる脳科学』(MDSi)書評 by 養老孟司
Zoomウェビナーを使用した、教室でもオンラインでも受講できる自由選択講座です(講師は教室)。見逃し配信(2週間限定)はマイページにアップします。各自ご確認ください。お問合せはfk9asacul@asahiculture.comで承ります。