邪馬台国時代の研究には様々な論点や対立点があります。今回は邪馬台国九州説の中でも、考古学の資料から組立てられてきた吉野ヶ里遺跡説と朝倉説のいまを、最新の発掘成果をもとに述べます。次に、魏志倭人伝に記された北部九州の国々のうち、対馬国から奴国までは決まっていますが、不弥国は粕屋説と嘉穂説に分かれます。これも現在どうなっているかを、発掘の最新成果から語ります。邪馬台国時代は弥生時代研究だけでなく、古墳時代研究からの接近も必要です。両者がクロスすれば、どんな時代像が立ち現れるのでしょうか？ ※１回ずつの受講もできます 会員 3,630円 一般 4,180円 ①10月11日 [「邪馬台国吉野ヶ里説のいま―遺跡・遺構から読み取る邪馬台国論―」](https://www.asahiculture.com/asahiculture/asp-webapp/web/WWebKozaShosaiNyuryoku.do?kozaId=8482657) 七田 忠昭 (佐賀県立佐賀城本丸歴史館 館長) ②11月8日 [「邪馬台国朝倉説のいま」](https://www.asahiculture.com/asahiculture/asp-webapp/web/WWebKozaShosaiNyuryoku.do?kozaId=8487065) 中島 圭 (朝倉市教育委員会 文化・生涯学習課文化財係) ③12月13日 [「不弥国糟屋説のいま」](https://www.asahiculture.com/asahiculture/asp-webapp/web/WWebKozaShosaiNyuryoku.do?kozaId=8487066) 松尾 尚哉 (宇美町役場 文化財保護活用係長) ④1月10日 「不弥国嘉穂説のいま」嶋田 光一(飯塚市歴史資料館 館長) ⑤2月14日 「古墳時代研究から見た邪馬台国」 宇野 愼敏 (前福岡県行橋市歴史資料館館長) ⑥3月14日 「弥生時代研究から見た邪馬台国」 武末 純一(福岡大学名誉教授)
武末 純一：福岡大学名誉教授 1950年福岡市生まれ。九州大学文学部史学科卒業(文学士)。九州大学大学院文学研究科史学専攻(考古学)修士課程修了(文学修士)。北九州市立歴史博物館学芸員、北九州市立考古博物館学芸員、北九州市立考古博物館副館長、福岡大学人文学部教授を経て現在福岡大学名誉教授。その他、文部科学省文化審議会専門委員(2011年～2020年)、九州古文化研究会代表。九州考古学会会長（2013年～2016年）。
宇野 愼敏：前行橋市歴史資料館館長 1976（昭和51）年関西大学文学部史学科卒業、1979（昭和54）年（財）北九州市教育文化事業団（現在の（公財）北九州市芸術文化振興財団）埋蔵文化調査室学芸員を平成31年3月退職。令和5年3月末まで行橋市歴史資料館館長。2003（平成15）年学生社より『九州古墳時代の研究』出版。2004（平成16）年 博士（文学）学位取得。2022（令和4）年（特定非営利活動法人）元北九州市の文化財を守る会理事長、元福岡大学・北九州市立大学非常勤講師。
七田 忠昭：佐賀県立佐賀城本丸歴史館館長。１９５２年、佐賀県生まれ。 ７５年國學院大學文学部史学科卒業、九州大学考古学研究室研究員を経て、７７年佐賀県教育庁の文化財保護部局に入庁。 ８６年に開始された吉野ヶ里遺跡発掘調査では当初から２００８年までの２２年間発掘責任者を務めながら、国営吉野ヶ里歴史公園の整備事業にも携わる。 １１年佐賀県立博物館・美術館長、１２年から現職。 【主な著作】 〔国内〕 １９９０年『吉野ヶ里遺跡発掘』ポプラ社 １９９４年『魏志倭人伝の世界―吉野ヶ里遺跡』読売新聞社 ２００５年『日本の遺跡２吉野ヶ里遺跡』同成社 ２００９年「弥生集落の展開」『史跡で読む日本の歴史１ 列島文化のはじまり』吉川弘文館 ２０１４年「倭女王卑弥呼の宮殿」『佐賀学Ⅱ』佐賀大学・地域学創成プロジェクト編岩田書店 ２０１７年『邪馬台国時代のクニの都 吉野ヶ里遺跡』シリーズ「遺跡を学ぶ」１１５ 新泉社 ２０１８年『東シナ海と弥生文化』環太平洋文明叢書６ 雄山閣(安田喜憲と共編・著)など 〔韓国・中国〕 １９９６年「日本の弥生時代集落構造にみる大陸的要素―環壕集落と中国古代城郭との関連について―」『東アジアの鉄器文化』韓国国立文化財研究所など ２００２年 「吉野里遺址的祭祀与長江文明」『神話・祭祀与長江文明』中華人民共和国 文物出版社 その他、著書・論文多数
嶋田 光一：1980年、熊本大学大学院文学研究科史学専攻修士課程修了 2015年から飯塚市歴史資料館館長 日本考古学協会会員、東洋陶磁学会会員 〈論文〉 「不弥国－嘉穂説」『季刊考古学・別冊18 邪馬台国をめぐる国々』 雄山閣 2012 「遠賀川流域と「奴国」の関係」『季刊 邪馬台国 』第130号 梓書院 2016 著書 『遠賀川流域考古学研究』梓書院 2025
中島 圭：朝倉市教育委員会文化・生涯学習課文化財係 福岡県久留米市生まれ。 福岡大学人文学部歴史学科卒（考古学専攻） 福岡大学大学院人文科学研究科博士課程前期修了 平成21年より現職
松尾 尚哉：1978年生まれ、福岡県出身。福岡大学人文学部歴史学科考古学専攻課程を卒業後、春日市教育委員会文化財課嘱託職員を経て、長崎県大村市教育委員会文化財研究員（学芸員）として入庁。弥生時代集落遺跡や戦国期城郭・城下町の発掘調査に携わる。その後、宇美町教育委員会文化財専門職員（学芸員）として入庁し、発掘調査を行いつつ、大野城跡の保存活用事業に携わる。平成３０年から宇美町誌編さん係係長となり、『新修 宇美町誌』編さん業務に携わる。 現在、宇美町役場 シティプロモーション課 文化財保護活用係長（学芸員）。発掘調査から活用まで文化財行政全般と文化財を活かしたまちづくり・文化観光業務も行う。 久留米大学で非常勤講師として、日本考古学の講義も行っている。 【主要著書等】 ○「福岡県糟屋郡の旧石器（３）－糟屋郡内採集の国府型ナイフ形石器－」『九州旧石器』第４号 ２０００年 ○「大村市内の中世城郭調査・城の尾城跡－畝状空堀群並びに在地系石垣を備えた山城－」 『西海考古』第５号 ２００３年 ○「検証 不弥国」『アクロス福岡文化誌３ 古代の福岡』 ２００９年 ○「宇美町の大野城跡活用事業」『都府楼』第４７号 ２０１５年 ○「三郡山頂付近における夏緑樹林の群落構造」『九州森林研究』第７２号 ２０１９年 ○「大野城と宇美の歴史的繋がり」『大宰府学研究』九州国立博物館アジア文化交流センター研究論集第１集 ２０１９年 ○宇美町町誌編さん委員会編『新修 宇美町誌』２０２０年 上巻「第３編 原始 第２章 旧石器時代・縄文時代」 「第５編 中世 第５章 宇美町内の中世遺跡（集落跡・寺跡・城跡）」 「第６編 近世 第４章第４節 伊能忠敬測量隊と宇美」 「第６編 近世 第６章第２節 黒田二十四騎図絵馬」 下巻「第８編 宇美八幡宮 第５章 建造物」
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