現在、大河ドラマで扱われている田沼意次・松平定信の時代は、世界史の中でも大きな転機となった時代でした。その中で、ロシアの極東への進出によって大きな影響を被った蝦夷地ですが、そこに大きく関わった松前道広は、その激流に自ら飛び込み、また翻弄された藩主でした。江戸の経済の繁栄はアイヌ民族の犠牲の上に成り立っていましたが、苛政に苦しみ不満が臨界点に達したアイヌと、直接対峙したのは松前藩でした。また幕府では、松前藩を取り潰し蝦夷地を直轄領とする動きも持ち上がります。道広は、そのような難局の中で藩主として舵を取ったのです。その苦難と努力を見ていきます。そして、弟の蠣崎波響(かきざきはきょう)によってアイヌ絵の最高峰と言われる『夷酋(いしゅう)列像』が作成されます。作成事情と道広の松前藩を守ろうとする戦いの関係も合わせて考えます。 @10/15 松前藩の成立から道広までの歴史 A11/19 ロシアの進出と田沼意次・松平定信・松前道広 B12/17 アイヌ絵の最高峰『夷酋列像』の成立 ※教室からオンライン同時配信します
秦野 裕介:立命館大学授業担当講師 立命館大学大学院文学研究科史学専攻博士課程後期課程単位取得退学、元立命館大学・立命館アジア太平洋大学非常勤講師。専門は日本中世史、特に天皇の歴史やアジア諸地域と日本との関係に関心がある。単著に『乱世の天皇』(東京堂出版)、『神風頼み』(柏書房)、共著に『天下人の攻城戦』(朝日新書)、『南北朝の動乱主要合戦全録』(星海社新書)など。
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