西洋美術史を語るとき、「巨匠」とされる女性芸術家がいないのはなぜでしょうか?歴史を振り返れば、造形芸術にたずさわる女性は連綿と存在し、作品も残されています。ではなぜ、女性芸術家について語られてこなかったのでしょう?この疑問を出発点に、近世イタリアの女性芸術家たちがそれぞれどのように創造力を発揮したかに光を当て、この時期に生まれた美術アカデミーや「天才芸術家」概念の問題を深掘りします。(講師・記) ●おもに取り上げる女性芸術家 ソフォニスバ・アングィッソラ(1532-1624/5) ラヴィニア・フォンターナ(1552-1614) アルテミジア・ジェンティレスキ(1593-1652/3) エリザベッタ・シラーニ(1638-65)
新保 淳乃:(しんぼ・きよの)1973年群馬県生まれ。千葉大学大学院博士課程修了。文学博士。ローマ大学留学、日本学術振興会海外特別研究員を経て、現在は武蔵大学、明治大学等非常勤講師。専門はイタリア美術史。共著『憧憬のアルストピア』『天空のアルストピア』『新生のアルストピア』『叡智のアルストピア』『迷宮のアルストピア』『神秘のアルストピア』(ありな書房)、『ひとはなぜ乳房を求めるのか』(青弓社)、『論点・ジェンダー史学』(ミネルヴァ書房)他。共訳「マリオ・プラーツ碩学の旅」叢書(ありな書房)。
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