『徒然草』は、作者兼好が遁世者であるだけでなく、歌人としても活躍したことなどを反映して、実に多彩な内容となっています。奇聞・滑稽話のような章段などにもすぐれた人間観察や広範にわたる思索のありようが読みとれます。江戸時代には注釈書・絵入本類が数多く出版され、その影響を受けた作品もさまざまなジャンルに及んでいます。『徒然草』が描く鎌倉時代の人間模様や文化との関連を探り、その表現世界の魅力を味わってみましょう。(講師記) <各回のテーマ> @『徒然草』と江戸時代の出版文化 嵯峨本・注釈本・絵入り本など A歌人兼好とその周辺 和歌四天王・兼好法師集など B『徒然草』と中世の歌人・連歌師たち 正徹・東常縁・心敬・細川幽齋ら *テーマは予定です。状況により変更することがあります。 ・・・・・・・・・・・・・・・
辻 勝美:(つじ・かつみ) 1949年生まれ。日本大学大学院博士課程満期退学。日本大学文理学部専任講師、同助教授、教授を経て、現在名誉教授。専攻は和歌文学、中世文学。編著書に『新古今和歌集』(共著、有精堂)、『長明方丈記抄 徒然草抄』(共著、新典社)、『松平文庫影印叢書』第11巻(共著、新典社)、『堀河院百首和歌』(共著、明治書院)、『建礼門院右京大夫集』(共著、勉誠出版)など。
■参考図書 小川剛生『新版 徒然草』(角川ソフィア文庫) ※購入必須ではございません ※講義では毎回レジュメを配布いたします
■Zoomウェビナーを使用した、教室でもオンラインでも受講できる自由選択講座です(講師は教室)。見逃し配信(2週間限定)はマイページにアップします。各自ご確認ください。お問い合わせは、yk9yokohama@asahiculture.comで承ります。