『源氏物語』は光源氏の人生を中核に据え、その周囲の人々の様々な人生を併せて描いた作品で、一種の群像劇でもあります。登場人物の一人一人には、祖父母がいて、父母がいて、兄弟や子どもがいればそれらの人々の人生をも含めてと、作者の視線は広がっていきます。さらに一つの人生が、他の人物と交差して、物語は一層深まっていきます。『源氏物語』を読むことは、登場人物の人生を読むこと、と言い換えても良いでしょう。この講座では、物語に登場する女性たちの様々な人生を追ってみます。 資料は講師の方で準備しますので、教室もしくは画面の前に直接お越し下さい。『源氏物語』の醍醐味である人間ドラマを楽しみましょう。(講師・記)*2025年4月開講 【カリキュラム】 10月14日(火) 右大臣の娘たち ―物語の広がり― 右大臣の娘で、弘徽殿や朧月夜の姉妹である、帥宮の北の方や、頭中将の北の方などを取り上げます。馴染みが少ないかもしれませんが、物語の広がりに欠かせない重要な人たちです。 11月11日(火) 夕顔 ―波乱の人生― 夕顔はどうして五条の陋屋にいたのでしょうか、流離する女君の謎の前半生を復元します。上達部である三位中将の娘に生まれながら某の院で急死するまでの波乱の人生を追います。 12月9日(火) 六条御息所 ―哀しみの人生― 大臣の娘、前坊妃として華やかな人生を歩み始めながら、夫との死別、光源氏との関係の悪化、そして娘の斎宮とともに遙か伊勢に下向してゆく、哀しみの人生に寄り添ってみます。 26年1月以降は以下の人物を予定しています。 1月 末摘花 2月 朝顔斎院 3月 紫の上の前半生
田坂 憲二:元慶応義塾大学文学部教授 1952年福岡県生まれ。九州大学大学院修了。福岡女子大学教授、群馬県立女子大学教授、慶應義塾大学教授を歴任。専攻は『源氏物語』を中心とする平安時代文学。著書に『源氏物語の政治と人間』(慶應義塾大学出版会)、『源氏物語の人物と構想』(和泉書院)、『源氏物語の方法を考えるー史実の回路』(武蔵野書院、共編著)、『名書旧蹟』(日本古書通信社)などがある。
筆記用具
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