エドガー・ドガ「家族の肖像(ベレッリ家)」 2025年度後期に「印象派—室内を巡る物語」展覧会が開かれる。エドガー・ドガ(1834-1917)の初期作品の一つ「家族の肖像(べレッリ家)」が見られるということで楽しみである。ドガは通常、印象派の画家として、特に「踊り子」の画家として知られている。確かに大部分の印象派展に参加し、印象派の画家たちとも交流しているが、ドガは、最初はアングル派の師匠のアトリエで勉強し、その後イタリアで古典主義絵画に触れ、のち、ドラクロワの絵画にも心酔する。非妥協的で独特のユーモアを持つこの画家はマネ、ホイッスラー、モロー、ヴァラドンなどと知り合い、19世紀では特異なポジションを占める。視覚障害のため外に出ることが困難であったドガの室内画は少なくないであろう。
武末 祐子:西南学院大学名誉教授 西南学院大学卒業。1986年〜1987年、フランス政府給費留学生。1987年、グルノーブル第3大学フランス文学研究科DRS(博士)。1995年、パリ・ソルボンヌ第4大学DEA取得。専門は、フランス19世紀文学。研究テーマはグロテスク美学。著書は『グロテスク・美のイメージ―ドムス・アウレアからフロベールまで』(春風社)など。フランス語教育にも関心があり、論文執筆・発表を行っている。
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