中国に禅を広めた菩提達磨は、インドの王族出身でした。六世紀に中国に渡来し、少林寺において、九年間にわたって坐禅を続けることによって教えを伝え残したのです。その教えは、九世紀に大きく花開き、日本へも伝わりました。『正法眼蔵』では、多くの巻で、達磨の偉業を讃える記述が参見されます。とりわけ「行持」下巻は、菩提達磨の人となりを詳細に語り、コメントを付しています。 本講座では、まず達磨の生涯と教えを俯瞰します。そのうえで、『正法眼蔵』「行持」下巻の、達磨に関する記述を読み解いていきます。 さらに、菩提達磨の跡継ぎ選びの逸話も紹介します。この逸話は、「達磨皮肉骨髄」の話として知られています。その逸話を詳細に解説しているのが、「葛藤」巻です。講座の後半では、この逸話を、独自の解釈によって「葛藤」と名付けた理由を考えていきたいと思います。(講師記) <各回のテーマ(予定)> 1 達磨さんの教えと跡継ぎ選び ―禅の伝統の誕生― 2 「行持」下巻を読む@ ―達磨さんと武帝の対話と少林寺での坐禅― 3 「行持」下巻を読むA ―達磨さんの生い立ちと禅の特徴― 4 「行持」下巻を読むB ―教えをいかに受け継ぐか― 5 「葛藤」巻を読む@ ―達磨の四人の弟子と跡継ぎ選び― 6 「葛藤」巻を読むA ―跡継ぎは二祖だけだったのか?― ※途中回からの受講も歓迎です。
石井 清純:いしい・きよずみ 1958年生まれ。駒澤大学仏教学部卒、駒澤大学仏教学部教授、禅研究所所長。2000年にはスタンフォード大学客員研究員を務めた。専門は道元禅の思想的研究。代表的な著書は、『禅問答入門(角川選書)』(角川学芸出版、2010年)、『道元 ―仏であるがゆえに坐す―』(佼成出版、2016年)、『禅ってなんだろう?』(平凡社)など。
■資料は当日配布/マイページにアップロードいたします。
Vimeoを使用した、教室でもオンラインでも受講できる自由選択講座です(原則、講師は教室)。見逃し配信(2週間限定)はマイページにアップします。各自ご確認ください。お問い合わせは、 yk9yokohama@asahiculture.com で承ります。