数と一言で言っても数学で扱う数は色々あります。自然数、整数、有理数、実数、複素数のような普段使いの名前もあれば、専門家しか使わないような数の名前もあります。丁度その中間くらいにいるのが代数的数と超越数でしょう。 有理数係数のn次方程式の解を代数的数と呼びます。代数的数でない数を超越数と呼びます。これで複素数は代数的数と超越数に分けられることになります。 高校の教科書で2の平方根は無理数を背理法で証明しました。数学に現れる大切な定数が有理数か無理数か、代数的数か超越数か、この問題は天才数学者が取り組んできました。そして今でも続いています。超越数であることの証明は代数的数の性質を調べて、背理法を使い超越性を証明する方法しかありません。ただ興味深いことに0でない整数の絶対値は1以上という当たり前の事実がよく使われるのです。難しい定理でも証明に使っていることは皆さんが普通に使っていることであったりします。ただし、その使い方はかなり高度で微分積分も顔を出します。 この講座では余り難しいことは扱わないで、最初は2の平方根が無理数であるという所から始めてだんだん高い所へ昇って行きましょう。証明が難しいことは、ある程度認めながら見通しの良い所からながめて、楽しみながら超越性を感じましょう。そう言う勉強もあります。(講師記) <各回テーマ(予定)> 第一回 有理数か無理数か 第二回 代数的か超越か ※授業の進度により、多少の変更がある場合がございます ※ご参加の方を個別にあてることはありませんので、お気軽にご受講ください
配布資料は当日、教室で配布/マイページにアップロードいたします。
Vimeoを使用した、教室でもオンラインでも受講できる自由選択講座です(講師は教室)。見逃し配信(2週間限定)はマイページにアップします。各自ご確認ください。お問合せはyk9yokohama@asahiculture.comで承ります。