奈良・斑鳩の法隆寺からほど近い藤ノ木古墳の最初の発掘調査から40年を経ました。6世紀末葉にかかる直径50mの円墳です。未盗掘の横穴式石室や家形石棺からは、金銅装の冠や履、銀装の帶や大刀、金銅装の馬具類が出土しました。東アジアの文化を凝縮したかのような副葬品の数々です。他方、同じ頃の飛鳥では五条野丸山古墳、梅山古墳が築かれます。これら斑鳩と飛鳥の前史を飾る古墳となりました。講座では最近の調査報告をまじえながら、藤ノ木古墳の意味するところを改めて考えます。(講師・記)
今尾 文昭:いまお・ふみあき 関西大学講師 1955年生。同志社大学文学部卒業。78年奈良県立橿原考古学研究所入所。同研究所附属博物館学芸課長、同研究所調査課長を歴任。2016年定年退職。現在、関西大学非常勤講師。古代学研究会代表。博士(文学)。日本考古学。著書に『古墳文化の成立と社会』 『律令期陵墓の成立と都城』『ヤマト政権の一大勢力 佐紀古墳群』『天皇陵古墳を歩く』など。
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