米国最大のマイノリティであるヒスパニック(あるいはラティーノ)は、概して「不法入国者」のイメージで見られてきました。実際は、米国市民権や合法身分を有するヒスパニックは決して少なくありません。米国での使用言語は英語に次いでスペイン語が多く、その独特なラテン文化を背景に持つヒスパニックが米国社会へ与える影響を無視することはできません。今回の講義では、第2期トランプ政権下の不法入国や国外強制退去の問題だけでなく、米国以南のラテンアメリカ諸国からやってきた彼らの文化的ルーツについても言及したいと思います。(講師記)
牛島 万:うしじま・たかし 京都外国語大学教授。博士(言語文化学)。専門は歴史学、ラテンアメリカ地域研究、米国ヒスパニック研究。主要業績に、『米墨戦争とメキシコの戦争決定過程』(彩流社、単著)、『米墨戦争前夜のアラモ砦事件とテキサス分離独立』(明石書店、単著)、『ラテンアメリカをめぐるグローバル経済圏―「潮と風」と帆船によるポルトガル・スペインのネットワーク』(明石書店、共編著)、『南北アメリカ研究の課題と展望』(明石書店、共編著)、『アメリカのヒスパニック=ラティーノ社会を知るための55章』(明石書店、共編著)など多数。
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