今年は、第2次世界大戦における日本の敗戦から80年目に当たります。1944(昭和19)年7月サイパン陥落は、B-29による本土空襲を必至のものにし、事実上、戦争の勝敗はここに決しました。しかし、その後も戦争は強行され、1944年10月の南西諸島方面への「十・十空襲」以来、日本国内も激しい空襲にさらされることになりました。 本シリーズでは、日本国内が戦場となった空襲と地上戦を中心に、1945(昭和20)年の日本の姿を振り返ります。本土空襲については、1942(昭和17)年4月のドーリットル空襲から確認し、アメリカにおける「戦略爆撃」の思想の発達、東京大空襲を指揮したカーティス・ルメイの思想と行動についても触れます。また、地上戦闘については、サイパン(戦前から日本が統治していた準領土)、硫黄島、沖縄での戦い、本土決戦準備、1945年8月以降の「日ソ戦争」について実像を明らかにしていきます。(講師・記) 【10月期のテーマ】 @地上戦闘(4):沖縄での戦いの終結、A本土空襲(4):中小都市に対する空襲と艦砲射撃、B本土決戦準備(1):特攻兵器の開発と配備、C本土決戦準備(2):本土決戦の作戦と部隊配置、D本土空襲(5):原爆投下、E地上戦闘(5):「日ソ戦争」の勃発と終焉
山田 朗:やまだ・あきら 1956年大阪生まれ。東京都立大学大学院(史学)修了。博士(史学)。東京都立大学助手を経て1999年より明治大学文学部教授。日本近現代史・軍事史を専攻。 単著に『大元帥・昭和天皇』(新日本出版社)、『軍備拡張の近代史』(吉川弘文館)、『昭和天皇の軍事思想と戦略』(校倉書房)、『日本は過去とどう向き合ってきたか』(高文研)、『兵士たちの戦場』(岩波書店)、『昭和天皇の戦争』(岩波書店)、『日本の戦争T・U・V』(新日本出版社)など、編著に『ものから見る日本史 戦争U 近代戦争の兵器と思想動員』(青木書店)、『戦争と現代3 近代日本の戦争をどう見るか』(大月書店)、『登戸研究所から考える戦争と平和』(芙蓉書房出版)、などがある。
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