戦後のアメリカは「パクス・アメリカーナ」の建設を積極的に進めた。それは一言で言えば、親米国家のネットワークで世界を構成することであった。冷戦はイデオロギーを掲げながらも、独裁政権であっても親米であれば「自由世界」のリーダーと見なしていた。冷戦に勝利した後、アメリカは自分に敵対する勢力を徹底的に排除しようと遠慮なく単独主義で行動するようになる。しかし、それは国際社会での反発を招く一方、テロによる抵抗も強くなった。アメリカ的体制維持の負担が課題となってきたのも当然と言えよう。本講座が、トランプ大統領が今まさに破壊している戦後秩序の実相を見極め、次の時代を構想するヒントとなればと願っている。(講師:記) 【今期の予定】 1.冷戦と朝鮮戦争・ベトナム戦争 2.冷戦終結とアメリカ単独主義 3.911とアフガン・イラク戦争 4.対テロ戦争 5.ウクライナでの米露の戦争 6.イスラエルの戦争を支えるアメリカ
金井 光太朗:1953年生まれ。東京外国語大学名誉教授。専攻はアメリカ政治史。東京大学大学院法学政治学研究科博士課程中退、米国ブラウン大学留学。著作『アメリカにおける公共性・革命・国家』(木鐸社)、『アメリカのアイデンティティとナショナリズム』(共著、彩流社)『近代アメリカの公共圏と市民』(共著、東京大学出版会)など。訳書ゴードン・ウッド『ベンジャミン・フランクリン、アメリカ人になる』(共訳、慶應義塾大学出版会)、コリン・ウッダード『11の国のアメリカ史』(共訳、岩波書店)。
・筆記用具 ・レジュメ(オンライン受講者用)のアップロードは、講座当日の朝になります。
・Vimeoを使用した、教室でもオンラインでも受講できる自由選択講座です(講師は教室)。見逃し配信(2週間限定)はマイページにアップします。各自ご確認ください。お問合せはasaculonline001@asahiculture.comで承ります。 ・教室は変わる場合があります。当日の案内表示をご確認ください。