「建築の見方がよくわからない」「どこが凄いのかわからない」という皆さんに向けて、建築のプロがわかりやすくその魅力を解説します。講師は「[東京建築アクセスポイント](https://accesspoint.jp/)」のメンバーで、毎月交代で登場します。昭和の巨匠たちの名建築を取り上げる講座です。(和田講師:記) [10月 村野藤吾](https://www.asahiculture.com/asahiculture/asp-webapp/web/WWebKozaShosaiNyuryoku.do?kozaId=8387689) 担当:若原一貴(建築家/日本大学芸術学部デザイン学科教授) 村野藤吾は、佐賀県唐津出身、早稲田大学を卒業後、主に戦前〜戦後にかけて活躍した、日本を代表する建築家です。庁舎建築・学校などの公共建築、デパートなどの商業施設、ギャラリーや美術館、茶室といった和風建築までその活動範囲は多岐に及んでいます。それらの作品はモダニズムを基本としながらも、和と洋が絶妙に調和した独特な世界観を作り出し、「村野好み」とも言われています。没後40年余り経過しましたがが、村野を再評価する動きは益々広がりを見せており、若い世代のファンも多いのが特徴です。東京では「旧・千代田生命本社ビル」など保存・再生された建築も数多く存在します。(講師:記) [11月 谷口吉郎](https://www.asahiculture.com/asahiculture/asp-webapp/web/WWebKozaShosaiNyuryoku.do?kozaId=8387688) 担当:和田菜穂子(建築史家・博士(学術)/東京家政大学家政学部造形表現学科准教授) 谷口吉郎は、石川県金沢の九谷焼窯元の家に生まれ、日本の伝統美と近代的なデザインを調和させた「清らかな意匠」を生涯のテーマとしています。代表作には「東京国立近代美術館」、「東京国立博物館東洋館」、迎賓館赤坂離宮・和風別館「游心亭」などがあり、どれも品格がありながら温かみを感じさせます。 また、失われゆく明治建築の保存に尽力し、愛知県犬山市に開村した「博物館明治村」の初代館長を務めたことでも知られています。建物を「つくる」だけでなく文化を「まもる」ことにも力を注ぎました。その志は同じく建築家である息子の吉生さんにも受け継がれ、例えばホテルオークラのロビー空間はオリジナルの意匠を残しながら、リニューアルされました。金沢の実家の跡地には「谷口吉郎・吉生記念金沢建築館」が設立され、資料のアーカイブも行っています。(講師:記) [12月 磯崎新](https://www.asahiculture.com/asahiculture/asp-webapp/web/WWebKozaShosaiNyuryoku.do?kozaId=8387687) 担当:磯達雄(建築ジャーナリスト/オフィス・ブンガ、桑沢デザイン研究所非常勤講師、武蔵野美術大学非常勤講師、早稲田大学非常勤講師) 大分県立大分図書館(現アートプラザ、1966年)、群馬県立近代美術館(1974年)などを設計した磯崎新は、建築という行為それ自体を一貫して問い直した建築家でした。執筆活動も精力的に行い、プロセスプランニングや手法論などを論じた著作は、建築界に大きな影響を与えました。また、つくばセンタービル(1983年)でポストモダン論争を引き起こし、コンペの審査では無名の建築家による先鋭的な案を選んで物議をかもすなど、稀代のトリックスターとしても活躍しています。本講座は、一読するだけではわかりにくい磯崎の言説を、建築作品と併せて解説することで明らかにします。(講師:記)
若原 一貴:建築家/日本大学芸術学部デザイン学科教授 日本大学藝術学部卒業後、建築家・横河健の元で建築設計の実務を学ぶ。2000年に独立。「光が美しく、かつ陰影のある空間である事。表情のある本物の素材を使う事。」を理念とし「あがり屋敷の家」(2002年)「南沢の小住宅」(2011年)「小金井の住宅」(2022年)など継続的に住宅作品を発表中。現在も大学教育と並行して住宅設計の研究及び実務設計業務を行なっている。その他活動として、目黒区美術館建築ボランティア会所属、東京建築アクセスポイント理事、日本大学第三学園監事も務める。主な著書として『小さな家を建てる』(エクスナレッジ)など。受賞歴として「第30回 INAX デザインコンテスト入賞」 (2009年)、「第34回住まいのリフォームコンクール 優秀賞受賞」 (2017年)「日本建築学会教育賞受賞」(2023年)。
和田 菜穂子:建築史家・博士(学術)/東京家政大学家政学部造形表現学科准教授 新潟生まれ。慶應義塾大学大学院政策・メディア研究科修了。神奈川県立近代美術館、コペンハーゲン大学、東北芸術工科大学、東京藝術大学等で勤務。大学教育と並行して、建築やアートに関する国際展や国際プロジェクトのコーディネート、プロデュース業に従事。近代建築史の研究者としては日本および北欧の近代住宅史、建築ミュゼオロジーの研究を進める。また美術館や企業と連携した親子向けワークショップなどを企画。主な著書に『近代ニッポンの水まわり』『北欧モダンハウス』(以上、学芸出版社)、『山手線の名建築さんぽ』(エクスナレッジ)など。
磯 達雄:建築ジャーナリスト/オフィス・ブンガ、桑沢デザイン研究所非常勤講師、武蔵野美術大学非常勤講師、早稲田大学非常勤講師 1963年埼玉生まれ。名古屋大学工学部建築学科卒業。日経BP社にて日経アーキテクチュア編集部、編集事務所フリックスタジオを経て、現在はオフィス・ブンガ共同主宰。日本の戦後建築を中心に取材・執筆活動を続ける。著書に『昭和モダン建築巡礼』『ポストモダン建築巡礼』『菊竹清訓巡礼』『日本遺産巡礼』(以上、日経BP社)『ぼくらが夢見た未来都市』(PHP新書)、『日本のブルータリズム建築』(トゥーヴァージンズ)があるほか、「日経アーキテクチュア」「CasaBrutus」「東京人」などの雑誌で建築にまつわる記事を寄稿している。
・筆記用具 ・12/18の資料はありません
・11月のみ講師はオンラインで講義します(11/19記) ・Zoomウェビナーを使用した、教室でもオンラインでも受講できる自由選択講座です(講師は10月,12月は教室、11月はオンライン)。見逃し配信(2週間限定)はマイページにアップします。各自ご確認ください。お問合せはasaculonline001@asahiculture.comで承ります。