アメリカ合衆国は2026年に独立250周年を迎えます。1776年、イギリス帝国の一員であった北米植民地が本国に対して反旗を翻し、独立を宣言しました。この出来事は世界史の教科書でもお馴染みのテーマですが、その実態や歴史的意義はあまりよく知られているとは言えません。北米植民地はなぜ本国に抵抗し、独立に至ったのか?独立戦争はどのような戦争だったのか?独立革命はその後の世界史にどのようなインパクトを与えたのか?本講義では、アメリカ一国史の枠をこえて、イギリス帝国や大西洋世界といった大きな枠組みの中で上に挙げた問いを考察し、世界史の中でアメリカ独立革命がもつ意義について考えていきたいと思います。また、アメリカの独立と建国の経緯を追いながら、奴隷制や人種問題、デモクラシーといった現代アメリカにつながる問題についても取り上げます。(講師・記) 全6回 <各回テーマ>※各回テーマは予定です。変更になる場合もございますので、予めご了承ください。 2025年4月期 4月 アメリカの独立と革命——アメリカの独立はなぜ革命と呼ばれるのか? 5月 イギリス帝国の危機——イギリスは本当に圧政を敷いたのか? 6月 革命の思想と独立宣言——なぜ植民地は独立に踏み切ったのか? 2025年7月期 7月 国際戦争としての独立戦争——なぜアメリカはイギリス帝国に勝利できたのか? 8月 憲法制定とデモクラシーの問題——建国の指導者は民主主義を嫌っていた? 9月 アメリカ独立と大西洋革命——フランス革命はアメリカのせいで起こった?
鰐淵 秀一:わにぶち・しゅういち 明治大学文学部准教授。専門は初期アメリカ史・大西洋史。東京大学文学部卒業、ハーヴァード大学大学院博士課程終了。Ph.D.(歴史学)。共著に『改革が作ったアメリカ—初期アメリカ研究の展開』(小鳥遊書房、2023年)、『はじめて学ぶアメリカの歴史と文化』(ミネルヴァ書房、2023年)、『よくわかるアメリカの歴史』(ミネルヴァ書房、2019年)、The Worlds of William Penn(RutgersUniversity Press, 2019)等。
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