18世紀の人々は何を考えていたのでしょうか。この問題に迫る一つの方法は「どんな本を読んでいたのか」を知ることです。しかし、書物から人々の考えを知るには様々な限界もあります。そこで噂話も含む広い意味での「世論」に注目する研究も多くあります。講義では18世紀の人々の考えに少しでも迫り、その変化に注目することで、アンシアン・レジームという政治体制に向けた彼らの不満や変革への願望などを考えてみたいと思います。7月には「どんな本を読んでいたのか」という観点から何が言えるのかを紹介し、8月には書物以外の情報から窺うことのできる「世論」について考え、9月は革命直前の政治的緊張の中で世論がどのように変化したかを見ていきたいと思います。(講師・記) ※2024年10月開講 <各回テーマ>※各回テーマは予定です。変更になる場合もございますので、予めご了承ください。 2024年10月期 「アンシアン・レジームとはどんな社会だったのか?」 10月は社会と文化 11月は政治体制 12月は経済や人口 2025年1月期 「18世紀フランスにおける言論」 1月 思想統制の一例:『精神論』事件 2月 『百科全書』をめぐって 3月 ヴォルテールとカラス事件 2025年4月期 「18世紀フランスの政治問題」 4月「王権vs高等法院」 5月「チュルゴの改革」 6月「革命前夜の政治問題」 2025年7月期 「18世紀フランスの書物と世論」 7月 書物と社会 8月 18世紀の世論と噂 9月 革命前夜の世論
森村 敏己:一橋大学特任教授 1960年生まれ。一橋大学社会学研究科博士課程単位取得退学。一橋大学社会学研究科教授を経て現職。 専門は18世紀フランスの思想と歴史。著書に『名誉と快楽―エルヴェシウスの功利主義―』(法政大学出版局)、『なぜ啓蒙を問い続けるのか』(清水書院)、訳書にジョナサン・イスラエル著『精神の革命―急進的啓蒙と近代民主主義の知的起源―』(みすず書房)など。
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