千葉教室では「考古学者と『万物の黎明』を読む」講座を開講し、『万物の黎明』の重要なポイントを解説してきました。前々期および前期では、人類史における「王のいない都市」について、皆さんと学んだところです。 本講座では、残りの第10章、第11章および第12章(結論)をとりあげ、国家の起源などに関する重要なポイントを掘りさげてみます。『万物の黎明』から学ぶことのできる「あたらしい人類史・文明史」は、わたしたちの過去・現在・未来をただしく読み解くための一つのパースペクティブとなり得るはずです。(講師・記) ※本講座は前回からの続きとなりますが、初回に「導入」を設けますので、新規の方でも問題ございません。 <各回テーマ> 第1回 人類史における国家の位置づけ――なぜ国家は起源をもたないのか 第2回 先住民による批判の歴史的基盤と『万物の黎明』 第3回 まとめ:『万物の黎明』的人類史・文明史からみる過去・現在・未来
小茄子川 歩:こなすかわ・あゆむ 京都大学大学院アジア・アフリカ地域研究研究科・特任准教授 1981年生まれ。デカン大学院大学博士課程修了(Ph.D.)。2008年から2013年まで、インド政府招聘留学生としてインド共和国・プネーに所在するデカン大学院大学考古学科に学び、インダス文明遺跡の調査に参加。現在は同大学院大学が行うインダス文明遺跡の調査に発掘区画・整理作業責任者として参加している。日本学術振興会特別研究員PD、人間文化研究機構総合人間文化研究推進センター研究員/京都大学大学院アジア・アフリカ地域研究研究科客員准教授を経て、現職。専門は、考古学、南アジア基層社会文化・政治経済史研究。著書に『インダス文明の社会構造と都市の原理』(2016年、同成社、第6回日本南アジア学会賞受賞作品[2017年])、共編著に『社会進化の比較考古学—都市・権力・国家—』(2021年、雄山閣)。
・千葉教室の営業終了に伴い、本講座の資料のお取り置きは、9月30日(火)18:00迄となりますので、予めご了承ください。
※Zoomウェビナーを使用したオンライン講座です。見逃し配信(2週間限定)はマイページにアップします。各自ご確認ください。お問合せはcb9info@asahiculture.comで承ります。