近年、米中間や米ロ間で「新冷戦」が始まったといわれ、第二次世界大戦後の東西冷戦への関心が改めて高まっています。この東西冷戦の始まりは、2025年に80周年を迎える第二次世界大戦の終結と不可分です。アメリカとソ連は当初枢軸国を打倒するという目的のもと同盟国でした。しかし、世界大戦が終わりへと向かうなかで両国は次第に関係を悪化させ、1940年代末までに深刻な対立関係へと至りました。そして、世界は米ソを盟主とする東西陣営へと分断されます。本講座では、19世紀末以降の歴史も視野に入れつつ、大戦末期から冷戦対立が本格化していく経緯を検討していきます。(講師:記) 【各回のテーマ】 第1回(2月11日):冷戦の歴史的背景――第二次世界大戦を中心に 第2回(3月11日):分断体制形成への道――ヨーロッパとアジア 【参考文献】 青野利彦[『冷戦史(上)第二次世界大戦終結からキューバ危機まで』](https://www.chuko.co.jp/shinsho/2023/12/102781.html)(中公新書、2023年) 青野利彦[『冷戦史(下)ベトナム戦争からソ連崩壊まで』](https://www.chuko.co.jp/shinsho/2023/12/102782.html)(中公新書、2023年)
青野 利彦:1973年広島県生まれ。カリフォルニア大学サンタ・バーバラ校にて歴史学博士号取得後、一橋大学にて教鞭を執る。専門はアメリカ外交史、国際関係史、冷戦史。主な著作に『冷戦史』(上下、中公新書、2023年:第5回アメリカ学会中原伸之賞受賞作)、『「危機の年」の冷戦と同盟』(有斐閣、2012年:第18回アメリカ学会清水博賞受賞作)、『国際政治史[新版]』(共著、有斐閣、2024年)など
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