スタイルの良いことを礼賛する現代においては、痩せを目的としてさまざまな「ダイエット法」が謳われている。多くの場合、適度にそれらを利用するのだが、極端に痩せ続けておかねばならなくなるひとたちがいる。彼らは、病的な痩せとなってもそれを否認し、誰よりも痩せていることを追求して日夜みずからの体重や摂取カロリーと戦い続けている。彼らは何ゆえ痩せ続けねばならないのだろうか。 本講義では、そうした身体を削り続けるこころが、命を賭して何を訴え、本来何を求めているのかについて、精神分析的視点からお話ししてみたいと思う。(講師・記) ※日本精神分析協会との共催講座です。
鈴木 智美:(すずき・ともみ)福岡大学大学院医学研究科修了。「摂食障害の両親イメージ」にて博士号取得。モンスリ研究所に留学。パリⅪ大学にて「児童の精神病理ならびに心身症」の認定取得。福岡大学病院講師を経て現在精神科病院に勤務しつつ個人オフィスにて精神分析を実践。精神科医、精神分析医、訓練分析家。 著訳書(分担共著含む):「摂食障害の精神分析的アプローチ」「摂食障害との出会いと挑戦」「パーソナリティ障害の精神分析的アプローチ」「現代精神分析基礎講座」「こころの探索過程」「拒食症の治療手引き」「アンドレ・グリーン・レクチャー」など。
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