第172回芥川賞を受賞した「ゲーテはすべてを言った」。読者の知識が試される作品という印象でしたが、読んでみると森鷗外「舞姫」のパロディーらしきくだりや、昔懐かしいギャグ漫画がいきなり出てくる仕掛け*檮レの意欲作でした。なにより作者の西南学院大学院生・鈴木結生さんが、楽しんで書いたように思えます。ゲーテをはじめとする西欧古典文学に深く親しんでいれば、より仕掛け≠楽しめそう。小説の楽しみ方は読者次第ですが、作者ご本人に語っていただく機会は貴重です。はたして「鈴木結生はすべてを言って」くれるでしょうか。 ・
鈴木 結生:2001年生まれ。西南学院大学大学院在学中。2024年に「人にはどれほどの本がいるか」で第10回林芙美子文学賞佳作を受賞し、デビュー。2作目の「ゲーテはすべてを言った」で第172回芥川賞を受賞。
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