四季折々に華やかな祝祭空間へと姿を変え、訪れる人々に極上の非日常体験を提供していた江戸の吉原。「紋日」(もんび)と呼ばれる独自の祝祭日は年間100日におよぶこともあり、満開の桜並木が現れる「仲之町の桜」、夏の夜を幻想的に彩る「玉菊燈籠」、芸者衆が芸と奇麗を競う「俄」(にわか)など、季節ごとに趣向を凝らした催しが繰り広げられていました。この講座では、浮世絵や当時の記録を手がかりに、吉原ならではの年中行事や独自のしきたりについて、詳しく解説していきます。(講師:記) 画像:十返舎一九<十返舎一九(1世 1765生)>//著,紫屋歌麿<喜多川歌麿>//筆『青楼絵抄年中行事』上之巻,上総屋忠助,享和4(1804)刊. [国立国会図書館デジタルコレクション](https://dl.ndl.go.jp/pid/1287535)
田中 圭子:たなか・けいこ 東京藝術大学大学美術館助教。ロンドン大学大学院で修士号、立命館大学大学院で博士号を取得。専門は近代日本美術史。東京藝術大学大学美術館学芸研究員、京都造形芸術大学専任講師、東京都教育庁学芸員を経て現職。著書に『日本髪大全』(誠文堂新光社、2016)、『花街と芸妓・舞妓の世界:継がれゆく全国各地の芸と美と技』(誠文堂新光社、2020)など。
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