第1回「ガラスの来た道」に続き、今回は3世紀から6世紀初頭の東アジアで出土したガラスのうつわとその出土遺跡について解説します。日本は古墳時代であり、この時期に初めて新沢126号墳、高屋築山古墳(安閑天皇陵)、仁徳天皇陵古墳の3基の古墳からガラスのうつわが出土し、ガラス器が用いられていたことがわかります。そこで出土したカットグラスについては、同時代の、分裂した中華世界(六朝/五胡十六国)の出土例をみていくことで、より一層その意味が理解できます。また、朝鮮半島においても、この時期に初めてガラスのうつわが登場しますが、そこには不思議な資料も含まれています。日中韓の古墳から出土するガラス器を概観しつつ、その背景にある国際関係を読み解きます。(オンライン講座を併設します。オンライン受講の受付はWEBのみ)
大谷 育恵:京都大学白眉センター特定助教 1981年生。2014年3月、金沢大学大学院人間社会環境研究科を学位取得(文学博士)、修了。奈良文化財研究所、国立民族学博物館などを経て、現在京都大学白眉センター・特定助教(配置先:人文科学研究所)。専門は東アジア地域の考古学。
持ち物:筆記用具 教材として資料をお配りする場合、実費をいただきます(1枚20円)。 ※設備費は、教室維持費です。
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