すばる望遠鏡は、25年にわたり宇宙の最前線で数々の発見を重ねてきました。本講座では、最新の観測成果を中心に、太陽系の最外縁、星の進化、太陽系外惑星、超新星爆発などの突発天体研究や宇宙初期における銀河の誕生と進化など、すばる望遠鏡が得意とする天文学の最先端に迫ります。宇宙の謎を解き明かす挑戦の最前線を、それぞれの分野の専門家たちが解説します。【監修:国立天文台 平松正顕・記】 ## 【各回テーマ(予定)・担当講師】 ### 4/5:「すばる望遠鏡25年の歩みとこれから」国立天文台ハワイ観測所広報普及専門員 臼田-佐藤 功美子★ ### 4/19:「すばる望遠鏡で探る銀河の誕生と進化」東京大学宇宙線研究所助教 播金 優一 ### 5/17:「動的宇宙の解明:すばる望遠鏡と時間軸天文学」千葉工業大学天文学研究センター主席研究員 諸隈 智貴 ### 5/31:「すばる望遠鏡による系外惑星探査25年 〜第二の地球を求めて〜」自然科学研究機構アストロバイオロジーセンター 特任専門員 日下部 展彦 ### 6/7:「銀河考古学の進展とすばる望遠鏡」国立天文台TMTプロジェクト教授 青木 和光 ### 6/21:「すばる望遠鏡で探る太陽系の辺境:氷の世界の住人たち」産業医科大学医学部准教授 吉田 二美★ ★4/5、6/21の講師は、オンラインで登壇します。横浜教室では、スクリーンに投影した映像を視聴いただきます。
臼田-佐藤 功美子:国立天文台ハワイ観測所広報普及専門員 お茶の水女子大学理学部卒。東京大学大学院理学系研究科博士課程修了。博士(理学)。2013年までの15年間、ハワイ島で地元に根ざした天文学普及活動を行った後、2021年までの8年間、東京都三鷹市の国立天文台にて、視覚の有無を乗り越える3D模型の開発や、誰でもすばる望遠鏡の画像を使った研究に参加できる「市民天文学」GALAXY CRUISEの起ち上げをリードした。2021年9月からハワイ島にて、宇宙とすばる望遠鏡に親しめる普及活動を行っている。
播金 優一:東京大学宇宙線研究所助教 1991年生まれ。東京大学理学部卒。東京大学大学院理学系研究科修了。博士(理学)。国立天文台、英国ユニヴァーシティ・カレッジ・ロンドンの研究員を経て、2020年より東京大学宇宙線研究所助教。専門は銀河観測でJWSTやすばる望遠鏡、ALMA望遠鏡を使って宇宙史を通した銀河の形成を研究している。
諸隈 智貴:千葉工業大学天文学研究センター主席研究員 1979年生まれ。東京大学理学部卒。東京大学大学院理学系研究科修了。博士(理学)。国立天文台研究員、日本学術振興会特別研究員、東京大学大学院理学系研究科助教などを経て、2024年4月より千葉工業大学天文学研究センター主席研究員。専門は時間軸天文学で、主に、可視光線における超新星爆発、活動銀河核、重力波源・キロノバなどの観測的研究を行っている。
日下部 展彦:アストロバイオロジーセンター特任専門員 東京学芸大学大学院で修士(教育学)取得。総合研究大学院大学にて博士(理学)取得。 国立天文台、東京大学研究員を経てアストロバイオロジーセンター特任専門員。専門は可視・赤外線における星・惑星形成の観測的研究。南アフリカ・ハワイなどで星形成・系外惑星の観測を行い、MuSCATシリーズの開発・観測も行ってきた。現在は、宇宙における生命を探るための研究をするアストロバイオロジーセンターにおいて何でも屋をやっている。
青木 和光:国立天文台TMTプロジェクト教授 1971年生まれ。東京大学理学部天文学科卒。同大学院博士課程修了。博士(理学)。専門は恒星物理学、天体分光学。すばる望遠鏡高分散分光器(HDS)などを使った分光観測に基づき、恒星内部での元素合成と銀河進化への影響について研究。進化の進んだ巨星の質量放出現象にも興味を持つ。著書に、『物質の宇宙史‐ビッグバンから太陽系まで』新日本出版社)がある。
吉田 二美:産業医科大学准教授・千葉工業大学惑星探査研究センター非常勤研究員 2002年に神戸大学で博士(理学)取得。その後台湾の國立中央大学天文研究所の博士後研究員を経て、2003年から国立天文台勤務。2017年からは千葉工業大学惑星探査研究センターの研究員として宙科学研究所とともに千葉工業大学惑星探査研究センターが進めているDESTINY⁺ミッションの地上観測責任者を務める(現在も継続中)。専門は太陽系小天体の観測的研究。すばる望遠鏡や、その他世界の中小口径望遠鏡を使って、太陽系の歴史の研究、惑星探査ミッションを支援する観測を行なっている。
※資料データは、講座日当日になることもあります。予めご了承ください。
Zoomウェビナーを使用した、教室でもオンラインでも受講できる講座(講師は教室で講義予定。4/5・6/21の担当講師は、オンラインで登壇)。見逃し配信(2週間限定)はマイページにアップします。各自ご確認ください。お問い合わせは、yk9yokohama@asahiculture.comまで。