ハイデガーの主著とされている『存在と時間』(1927年刊行)は、現代哲学の著作の中でも、希に見るほどの緊張感を持って書かれた著作であり、しかもその用語たるや極めて独創的で、独学で読むことがなかなか難しい著作です。 そこで、このシリーズでは、じっくり一字一句ないがしろにせずに、わかりやすく、しかも正確に読んでいこうと考えています。海外で出版されてきた多くの文献もいろいろ紹介し、理解の助けにしてもらう予定です。 「現存在」、「世界内存在」、「死への存在」、「本来性」、「先駆的覚悟性」、「頽落」といった概念を学びます。 テキストは、中公クラシックス『存在と時間』Tを使います。各自ご購入しておいてください。 講義はオンラインで行います。zoomの画面に朱のペンで注釈をつけたテキストを映し出し、電子ペンシルを使用していろいろ電子的に書きながら、説明していきます。
宮原 勇:名古屋大名誉教授 1955年生、京都大学文学部哲学科(哲学専攻)卒業(1979)、同大学大学院文学研究科修士課程哲学専攻(哲学)修了(1982)、同大学大学院文学研究科博士後期課程哲学専攻(哲学)研究指導認定退学(1985) 愛知県立大学文学部講師(1985)、同助教授(1988)、同教授(1995)、愛知県立大学外国語学部教授(1998)、名古屋大学大学院文学研究科教授(2008) この間アレクサンダー・フォン・フンボルト財団の奨学研究員としてドイツ連邦共和国ヴッパタール大学に留学(1993-1994)。 著書:『現象学の再構築』(1988)理想社、『ディアロゴスの現象学?対話的言語行為の構造と原理?』(1998)晃洋書房、『図説・現代哲学で考える<表現・テキスト・解釈>』(2004)丸善株式会社、『図説・現代哲学で考える<心・コンピュータ・脳>』(2004)丸善株式会社、翻訳:ジョン・R・サール『ディスカバー・マインド!−哲学の挑戦』(2008)筑摩書房。&darr;&darr;&darr;&darr;現代哲学を現象学や解釈学を中心に広く研究している。特に最近の研究テーマは、<言語と認識>であり、フッサールの現象学的言語理論を認知言語学の最新の展開の下に再検討する作業を続けている。もともと、フッサールの現象学ばかりではなく、人間存在の実存分析を中心としたハイデガーの存在論やガダマーの哲学的解釈理論、そしてハーバーマスのコミュニケーション哲学を研究してきていて、そのような射程の下に言語コミュニケーションの現象学を構築することを最終的な目標として目指している。
テキストは、中公クラシックス『存在と時間』Tを使います。
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