コロナ禍を経て、新しい時代の扉を開きつつあるオーケストラ。最近は、聴衆と一緒に「音楽する喜び」を分かち合う感動的な公演が相次いでいます。その発展を表と裏から導く音楽監督(指揮者)とはどのような仕事なのか、どんな思いで音楽に向き合っているのか。奏者の多様な個性をひとつの響きに束ねあげる多様なリーダーシップとは。世界一流のマエストロや気鋭のマエストロを招き、自身の生の声で伝えていただくシリーズです。聞き手は吉田純子・朝日新聞編集委員がつとめます。 今回のゲストは下野竜也さんです。人懐こい笑顔で親しまれる、いまや誰もが知る日本のマエストロ。NHK交響楽団の正指揮者、札幌交響楽団の首席客演指揮者という重責を担いつつ、山本直純さんらが残した大河ドラマの音楽の伝道師も務めています。広島に国際指揮者コンクールを創設するなど、後進への思いも人一倍。人情あふれるマエストロの口から、ここでしか聞けないオーケストラの裏話がたくさん飛び出すことでしょう。1月に亡くなった恩師の秋山和慶さんや、大阪フィルハーモニー交響楽団で指揮研究員を務めていたころに指導を受けた朝比奈隆さんへの思いもたっぷり語っていただきます。(吉田講師・記)
吉田 純子:朝日新聞編集委員 1971年和歌山市生まれ。93年東京芸大音楽学部楽理科卒業、96年同大大学院音楽研究科(西洋音楽史)修了。在学中はピアニスト、音楽ライターとして活動。97年朝日新聞社入社。学芸部、整理部、広告局、文化くらし報道部次長などを経て現職。
下野 竜也:NHK 交響楽団正指揮者、札幌交響楽団首席客演指揮者、広島ウインドオーケストラ音楽監督、広島交響楽団桂冠指揮者。 鹿児島生まれ。2000 年東京国際音楽コンクール、2001 年ブザンソン国際指揮者コンクール優勝。 国内主要オーケストラに定期的に招かれる一方、チェコ・フィル、バルセロナ響をはじめとした国際舞台でも活躍。オペラにおいても新国立劇場、二期会、日生劇場をはじめ注目の公演に招かれている。 これまでに読売日本交響楽団正指揮者、同首席客演指揮者、京都市交響楽団常任首席客演指揮者、広島交響楽団音楽総監督を歴任。 東京藝術大学、東京音楽大学にて後進の指導にあたる。 齋藤秀雄メモリアル基金賞、芸術選奨文部科学大臣賞、東燃ゼネラル音楽賞奨励賞、有馬賞、広島市民賞、中国文化賞など受賞多数。
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