弥生時代は稲作農耕がはじまった時代として知られています。弥生時代以降は稲作農耕ばかりやっていたように思われがちですが、海や山を舞台に狩猟採集を主な生業とする人々、非農業民もいました。弥生時代の非農業民はど のような人々だったのでしょうか。また、彼らは定住して農耕を営む農業民とどんな関係を持っていたのでしょうか。非農業民が使ったと思われる特殊な遺物である卜骨(鹿や猪の肩甲骨などを焼いて占いをしたもの)や骨角製品(鹿の角や骨などを用いてつくった様々な道具)、海辺の洞穴遺跡などをもとに読み解いていきます。(講師・記)
山田 俊輔:やまだ・しゅんすけ 千葉大学教授 1975年岡山県生まれ。2008年早稲田大学大学院文学研究科史学(考古学)専攻 博士後期課程単位取得退学。博士(文学)。東京国立博物館研究員、千葉大学准教授を経て現職。古墳時代について様々な史資料の分析を通じて研究を進めている。主要な研究業績は2016年「鹿角製刀剣装具の系」『日本考古学』42、日本考古学協会、2018年「古墳時代洞穴墓葬の類型」『考古学研究』64-4、「6〜9世紀における卜骨、卜甲出土遺跡の研究」『古代文化』71-1、2023年「関東地方における弥生時代中期後半から後期の卜骨と骨角製品の研究」『日本考古学』56など。
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