ワーグナーの反ユダヤ思想とナチズムに関して、毎回異なるテーマを設定して様々な角度からアプローチしてまいりましたが、今回の講義では、これまで見てきたことを一度整理して、ワーグナーの反ユダヤ観とナチズムという問題を、現在の私たちの社会状況と照らし合わせながら考察してみたいと思います。 ワーグナーの反ユダヤ観の基本となる部分を説明しながら(彼の論文「音楽におけるユダヤ性」と『マイスタージンガー』を主に取り上げます)、それをヒトラーの反ユダヤ観と比較し、両者の関連性や現代社会との繋がりについてお話ししようと思っております。(講師・記) ※本講座は半年に一度のペースで開講しているシリーズ講座です。毎回異なる角度からワーグナーの反ユダヤ思想について論じます。 参考文献は、以下のとおりです。 *セバスチャン・ハフナー『ヒトラーとは何か』瀬野文教訳、草思社文庫、2017年。 *宮田律『「ユダヤ人とイスラエル」がわかれば「世界の仕組み」が見えてくる』、ワニブックスPLUS新書、2012年。 *鈴木淳子『ヴァーグナーと反ユダヤ主義―――「未来の芸術作品」と19世紀後半のドイツ精神』、アルテスパブリッシング、2011年。 *鈴木淳子『ヴァーグナーの反ユダヤ思想とナチズム―――『わが闘争』のテクストから見えてくるもの』、アルテスパブリッシング、2015年(第2版)。(講師・記)
鈴木 淳子:法政大学・関東学院大学非常勤講師。1966年福岡県生まれ。早稲田大学第一文学部哲学科卒業。東京大学大学院総合文化研究科超域文化科学専攻(比較文学比較文化研究室)博士課程修了。学術博士。法政大学・関東学院大学ドイツ語非常勤講師。主著に『ヴァーグナーと反ユダヤ主義――「未来の芸術作品」と19世紀後半のドイツ精神』、『ヴァーグナーの反ユダヤ思想とナチズム――『わが闘争』のテクストから見えてくるもの』(両書ともアルテスパブリッシング)がある。
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